ひでG

めまいのひでGのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.9
一ヶ月半でついに200本レビュー達成!
この記念すべき200本目はヒッチコックだ!
僕はこのレビューで「再見」という言葉を多く使っててきた。昔観た映画をもう一度観る。何十年ぶりに再会する映画。
再見映画は、次の3つに分類できる。
①昔と同じようにいい映画。同じような感動!
②あれっ?こんな映画だっけ?昔観た時より良くないな?ピンとこないな?
➂以前気付かなかったことも見えた。昔より素晴らしい!

本作「めまい」は➂の代表作。とにかく、大人になってから観たら、「こんなにいい!」「こんなにおもしろい!」ってびっくり!
昔観た時だって、高所恐怖症の映画としておろしろい観たのですが、この映画はそんな小さなテーマの映画じゃない!
高所恐怖症なんて大きなテーマを語る上での手段なんだ。

何てエレガント!
何てエロチック!【きわめて良識の】
何てドラマチック!

この恋愛。人間は何を愛するんだろ?表面、外見?いやその中に隠れた内面?その人の人間性?
何が本物で何が偽物?
偽物が本物になり、本物を愛したかったのに偽物にはまる、偽物しか愛せないのではとさえ思えてくる。
裏が表で、表が裏?どっちなんだ?と観客もジェームズ・スチュアートとともに戸惑い、見失う。くらくらと、ちょうど高所恐怖症のように。

伏線の処理の仕方ナンバーワン!
キム・ノヴァク、ナンバーワン!
ミステリーのエンディング、ナンバーワン!

ほめてもほめても足りない。
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