キョーカイ

めまいのキョーカイのネタバレレビュー・内容・結末

めまい(1958年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

(自分の記録用)
(高校の時の雑な感想コピペ)

「サイコ」の特典映像で面白そうだったので、「めまい」も見てみた。
タイトルがめまいだから、哲学的な内容かなと思っていたら、全然違って、ヒッチコックお得意のバリバリのサスペンスだった。

サイコでも思ったが、今回でもやっぱりヒッチコックはすごいと再認識。
これぞサスペンスという感じで、最後のどんでん返しは、今まで見た映画で一番凄かったかもしれない。サイコよりも今回の方が結末に驚いた。

難解な映画に認定されるだけあって展開は少々難しく、自分で考えたり、出来事を整理しながら見ないと分かんなくなるだろうし、結末にも、は?と言う感じになるだろうなと思った。
俺でも、なんとか、あっこういうことか!と納得できたレベル。難解な映画と言ってもいいと思う。

今回、サイコとめまいを立て続けに見て、やっぱり同じ監督の映画は特徴が同じだなと思った。車のシーンのカメラアングルも同じだったし、ストーリーの一度中盤に大きな山場を持ってくるという構成も全く同じ。
サイコの時は、彼女が殺されるのが中盤の山場。今回は、マデリンが塔から落ちて死んでしまうのが、中盤の山場。そこから、少し違ったストーリーになり、最後の最後ですべてを結び付けてひっくり返す。方式は同じ。

中盤の見せ場までは、観客はそっちに気を取られる。サイコなら横領という罪から逃れる彼女。今回なら、マデリンの精神病(夢遊病?多重人格?)。
だが、それは結局ストーリーの根幹や結末にはあまり関係がなく、サイコは結局、彼女殺しの犯人探しになったし、今回も夫と不倫相手が共謀してマデリンを殺したという結末に落ち着いた。
これは、観客は絶対予想できないし、みんな驚くだろうと思う。

第2幕でジュディなるマデリン似の女が出てきたときも、これ似てるじゃない?だってマデリンは死んだじゃん?と思った。

そこらへんは若干混乱したが、そこで客が混乱することは当然わかっているので、しっかりと説明してくれた。
結局、精神病とかいう話は全てうそだったのだ、マデリンという女は作中には登場せず、彼女はジュディという名の依頼人の男の不倫相手。邪魔になった正妻のマデリンに成りすまし、自殺したように見せかけて、実際は男が妻のマデリンを突き落とした。という算段。主人公は、マデリンが自殺したという目撃者、証人にさせられたのだ。この結末にはビックリしたし、全てが分かった時、まじかよ!と思った。

並の監督ではこういう展開には持っていけないだろう。それも、結構難解な内容であるが、客がギリギリ最後ですべてを理解できるようにしている所がさらに凄い。下手にやると、めちゃくちゃで全然客は理解できなくなってしまうと思うが、そこはさすが。ヒッチコックの手法はやっぱり面白いし、サイコサスペンスとか言われてるけど、全然怖くはない。普通のサスペンス。並の監督のとはレベルが違うだけ。

マデリン役の女優もなかなか美人だった。やはり今のハリウッドの美人とはちょっと違うなぁと思った。単にヒッチコックの趣味なだけかもしれないけど。
今の女優よりもなんとなく上品な感じがする。高貴な女性と言う感じ。

結局、ジョンの友達の画家の女性は、何もなかった。たぶんミスリードの罠だろう。彼女が、真犯人なんじゃないかとか、彼女が精神病の元凶なのでは?と思ったが、全然関係なかった。

少しずつストーリーを思い出してみると、色々なところに伏線があるし、ミスリードの罠がある。今、あれなんだったんだろう?と思う所もあるし、結末が分かった状態でもう1回見てみたい。

2作続けてみて、ヒッチコックが伝説だといろんな監督に言われるのも分かった気がする。やはり凄い。レベルが違う。
他の作品も見てみたいし、見た作品も見直したい。まだまだ色んなカメラワークとかの発見がありそう。
ヒッチコック凄い!