このレビューはネタバレを含みます
●『エンニオ・モリコーネ特選上映』にて鑑賞。
●モリコーネの音楽抜きでも良い作品。
●この事件、恥ずかしながら全く知らなかった。
●アメリカ史の汚点を描いた映画。そしてイタリア&フランス制作の作品。イタリア/フランス映画だけど、アメリカの出来事なので登場人物は英語で喋ってる。なのでアカデミー賞で『外国語映画賞』にノミネートされなかった模様。
●アメリカにおける冤罪事件を扱った作品。時代は1920年代。死刑判決にいたる経緯が酷すぎる。
●不当な裁判モノでの基本設定だが、判事と検察が観てて不愉快極まりない。政治的意図を隠す様子も無い。さらに『"白人"アメリカ人』しかいない陪審員。…そしてコレは事実に基づいた作品。
●『移民差別』『格差問題』に関しては、現在に共通する課題。今の世の中にタイムリー過ぎる。そこに『赤狩り』も大きく影響している。
●劇中の『ブルジョア白人"アメリカ人"』達が、『移民はアメリカ人の敵だ』みたいな発言を何度かしてたけど、『オマエらなんて、移民どころか元は侵略者だろ』と思わずには居られなかった。
●『モリコーネの音楽にフォーカスして映画を楽しむ企画のはずなのにBGM少ないな。むしろ劇中歌が印象深いな』と思ってたが、ジョーン・バエズの唄う劇中歌『サッコとヴァンゼッティのバラード』と『勝利への讃歌』がモリコーネの作曲だった。