さりさり

YOLO 百元の恋のさりさりのレビュー・感想・評価

YOLO 百元の恋(2024年製作の映画)
4.5
安藤サクラの『百円の恋』のリメイク。
安藤サクラもすごかったが、こちらのジア・リンもその上をいくすごさだ。
前半と後半の体型の変わりように驚いた。

引きこもり&無気力&怠け者。
ぐうたら生活のせいで、体重は100キロ超え。
妹と大喧嘩して家を追い出され、家の相続権も譲り、挙句の果てに親友に彼氏を奪われる。
とにかくもう、やることなすことついてない。
何もかも、お先真っ暗。
そんな負け組の主人公が一念発起。
ボクシングに目覚め、50キロの減量。
初めての試合に挑む姿を描く。

超ブヨブヨ体型から、逞しい筋肉スリム体型へ。
いやもうこれは、並大抵の努力ではなかっただろう。
本当に死に物狂いの減量だったと思う。
エンドロールでその様子が流れたが、アッパレ!としか言いようがない。

減量のことだけに注目がいってしまいそうだが、内容も感動的だった。
試合の勝敗はもちろん大事だけれど、それ以前にもっと大切なことがある。
それは「自分自身に勝てるかどうか」ということだ。
負け続けの人生に、彼女自身が勝負に挑んだ。
殴られ、顔を腫らし、血を吐きながら、それでも最後まで諦めようとしない主人公・ローインの心意気に泣けた。

何度も言うが、ローインを演じたジア・リンには驚きしかない。
主演の他に監督も務めている。
感動作『こんにちは、私のお母さん』もそうだった。
才能豊な方である。
これからの作品にも期待したい。

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