イイ感じにゆるい映画。世界観もストーリーもギャグも、作画もカッチリしてなくて良い。
あんずちゃんの設定からして緩い。化け猫だけど弱冠37歳、自転車を盗まれる姿にまだ若さが見える。ウケないダジャレを何回も言う。流行らない「了解まんにゃー」を使い続ける。変なオジサンである。
そんなオジサンと、母親を亡くした少女かりんちゃんが出会い、一緒に暮らし始める。当然、最初はうまくいくはずがない。
しかし、映画史においてはオジサンと少女の組み合わせほどドラマを生むものもない。(たとえば「レオン」とか)
つまりこの映画はオジサンと少女という鉄板の構図を、化け猫にすることでより面白く描いた作品である。その意味で本作はヒューマンコメディであり、ネコ映画というよりはオジサン映画なのだ。
本作屈指のオジサン、貧乏神とのバトル(?)が好きだった。