・ジャンル
都市伝説ホラー/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー/ミステリー
・あらすじ
映画監督のギャヴィンが義両親の家で発見した1つの靴箱
そこに入っていたのはソフィアとフェルドマンという映画学生の2人が課題の為に撮影したドキュメンタリー映像
メリーランド州のとある廃路線のトンネルに出現すると言われる“ピーピング・トム”という怪異を追った物だった
それは深夜0時から1時間、瞬きをせずにトンネルを見つめ続けると現れ瞬きをしてしまうとその度に接近して来るのだという
映像の中でソフィアは一連のテープを映画として完成させ両親に見せて欲しいと自身の命の危険を示唆しながら懇願していた
ギャヴィンは全てのテープをまとめ上げ再編集し自らの作品として製作を開始
そして様々な専門家達に助けを乞うが誰も信じてはくれない
やがて彼の執着はテープに収められていたフェルドマンの様に激しい物と化していき精神も徐々に蝕まれ…
・感想
POV/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー月間をしていた先月観たかったものの登録が無かったので申請し月末頃に来ていたので鑑賞
無事、先を越されず一番乗りでレビュー出来て一安心…
作品は現在YouTubeで観られ、自動英語字幕が使用可能
https://youtu.be/SgMiwsuc688?si=620Al-WaDR8DhtMb
しばらくの間は映画監督ギャヴィンが各所で相手にされず苛立ちを募らせていく様子とソフィアとフェルドマンの撮ったフッテージを交互に見せていく形で進んでいく
なので冗長と言えば冗長なんだけどフェルドマンのピーピング・トムへの執着が異様に激しくなり、とある発見からソフィアが彼に疑念を抱き出したあたりから上手くギャヴィンと彼をダブらせていて面白くてなってくる
加えて導入で流されたソフィアの独白映像の段階からフリがあった事が分かってきたり、ピーピング・トムがどう人間を追い詰めるのかという真相もなかなかに面白い
単なる都市伝説上の存在だった怪異を呪いとして完成させてしまう終盤も展開として意外に無い感じがして興味深かった
ホラーにおいて怪異を描く際、大体はそのビジュアルやジャンプスケア演出、憑依等に終始してしまう
それに対し本作はビジュアルや出現があくまで見た者を蝕んでしまう装置としての役割となっているのも発想が良いな、と
カメラのオンオフと人間の瞬きを接続した設定も秀逸だった様に思う
問題は映像自体の不気味さがいささか弱かった事かなぁ…
黄金期のJホラーの様にもっとジワジワと追い詰める様な物になっていたら普通に名作になっていた気がする
ただ粗さは目立ちつつも前述の様に話自体はなかなか優秀でPOVホラー真の元祖である「THE LAST BROADCAST」が好きな人にはひょっとしたら刺さるかも?
あとしれっと「ブレアウィッチ・プロジェクト」の監督が本人役で登場してたのはちょっとウケたw