終始楽しめたのだが、やはり旧作の哀川翔、香川照之にはかなわない。柴咲コウも良いのだが哀川翔の虚無感、訳の分からなさには到底かなわない。あの新島に比べると、思惑が透けて見えしまう。
冒頭いきなり黒沢清！というカットから始まる。人気のない道、並べられた車などの配列はどこからどう見ても黒沢映画。主な舞台となる廃墟もやはり黒沢映画。ただその廃墟も、周りに人が住んでいないから、どんなに騒いでも無駄。といわれるより、案外人気のある町の中にある廃墟で哀川翔に防音が……と言われた方が説得力のある不思議。
まあ、旧作が好きすぎるのが、いろいろ鼻につく理由なんです。
