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祝日のunkoのレビュー・感想・評価

祝日(2023年製作の映画)
3.1
優しき父は会社関連の悩みに耐え切れず自殺。それを受け止めきれない母(碧野 遥)は宗教にのめり込み蒸発。14歳中学生の奈良希穂(中川聖菜)は1人で暮らしている。プリンと野菜ジュースしか体が受け付けない生活。
曜日の感覚も掴めず、祝日に登校してしまう。衝動的に屋上に登り、飛び降りようとする。その時背後から「死ぬなら明日にしな。だって明日は大安だよ。」と声が聴こえた。
背後にいたのは自称天使の白づくめの女性(岩井堂聖子)だった…。

自殺するまでの1日を天使と共に街をぶらつき、様々な人と出会う物語。
アリを踏み潰したことを後悔している少女(魚井梨穂)、現実世界に飽き飽きしている同級生(野嶋珠吏)、娘を探しているマジシャン(西村まさ彦)、社交ダンスを最近始めた店員(中島侑香)、妻と子を亡くした喪服を脱げない中華屋の店主(芹澤興人)…。
皆それぞれ悩みを抱え、支え合えるパートナーや、または天使(天使は人間の姿をしていて、普通は見分けがつかない)が隣にいる。
1人では乗り越えられないけれども、そばにいる人を認識すると支えになって、生きる活力になる。

天使の姿は変化するようで、中華屋の店主の天使は子供の容姿。奈良希穂の天使は母親に準拠しているのだと考えられる。
宗教に染まった母親もいつか帰ってくるといいね。一応仕送りはしているみたいだし。

暖かい話だけど、緩急や刺激は全くなく、人によっては寝てしまう危険性アリ。
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