湖のシーンが、今年観た映画の中でぶっちぎりであざとくて最高でした。
父になれない池松壮亮が父としての役割を果たす物語。
男の子にかける「ブレる男はモテない」という言葉はまさに見本(強制・矯正)としての父(家での本当の父親は「好きな方をやったらいい」とその役割は担えておらず、兄にもその度量はまだない)、そして自信を与える父
女の子にも、「さくらのおかげ」と欲しかった言葉をかけてあげる"理想の異性"としての父と、その数日後に離れて自立するきっかけを意図せず与えてしまう(「気持ち悪い」なんてあの言い方、どう考えても母親の悪口にあてられて父親に対して言ってしまうやつ)父
もしかすると女の子は父がいない可能性もある。
そうして背中を押された2人がまた彼ら自身で出会い直すラスト。
池松壮亮の献身性によって超絶エバーグリーンなヤバい映画となった。