「レコードはプアマンのアートコレクション」
多くの名作アルバムのジャケットを手がけたアート集団「ヒプノシス」の活動をふり返えるドキュメンタリー映画にして、70年代ロックの回顧録。
オープニング曲 「Wish You Were Here」 は本作に通底するテーマ。アートワーク以外のアーカイブ映像とインタビューは全てモノクロで綴られる。
1964年、ケンブリッジでの Pink Floyd メンバーとの親交から始まり、1980年代MTVの台頭と共に映像制作会社に転身するも、2年で破綻するまでの物語。
思い出のアルバム・ジャケットの制作秘話の数々。
原子心母、バンド・オン・ザ・ラン、狂気 (The Dark Side of the Moon)、ヴィーナス・アンド・マース、オリジナル・サウンドトラック、ピーター・ガブリエル、炎 (Wish You Were Here)、アニマルズ、プレゼンス、and much much more!
インタビューに応えるのは、デヴィット・ギルモア、リチャード・ライト、ニック・メイスン、ポール・マッカートニー、ロバート・プラント、ジミー・ペイジ ら錚々たるミュージシャンたち。
そういえば「炎」は凝ったパッケージングだったよなとか、「アニマルズ」のピンクの豚は、散々苦労した挙句、結局合成してたんかいとか。その豚を1988年の武道館コンサートで見たのは、遠い昔の思い出。その時のプログラムはまだ大切にもっている。
今50〜60代の人に一番刺さるんじゃないだろうか。最も洋楽を聞いていた1970年代の思い出が蘇る至福の1時間半。もう大満足。