南森まち

イカとクジラの南森まちのレビュー・感想・評価

イカとクジラ(2005年製作の映画)
4.5
80年代のニューヨーク。かつては人気作家であった夫と、新進気鋭の作家である妻が離婚することになった。二人は16歳と12歳の二人の息子の親権を双方が保つ「共同監護(日本には無い制度)」を選択し、一日おきに子どもたちをそれぞれの家に泊まらせることにする。息子たちは複雑な気持ちを持て余していく・・・というお話。

兄弟のナイーブな思春期の悩みを中心にストーリーは進み、その中で家族4人は互いに衝突したり理解しようとしたりする。
映像をわざと粗くして風景や音楽を当時にあわせることで雰囲気を出しつつ、最近の映画らしくテンポの良く展開する。

わたしは二人の少年の思い悩む姿にグッときました。

しかし、日本の文化(いわゆる「恥の文化」)では考えられない、親子で性や恋愛についてあけっぴろげに語り合う姿に驚かされる。こんなこと親には言わないなあ・・・