いずぼぺ

イカとクジラのいずぼぺのレビュー・感想・評価

イカとクジラ(2005年製作の映画)
3.7
一番身近で面倒くさい社会、家族。
友人や職場と違って選ぶことが出来ない関係、親子。

親子関係から人はスタートして家族関係、地域、学校、友人、職場、趣味、…と公私に社会を広げてゆく。その拡がりの゙過程にはそれぞれイベントがあって、その度に人は葛藤したり模索したりして選択をして成長していく(はず)。
この成長の道程に正規ルートはない上に、とてつもなく複雑なルートのため迷子が多発する。迷子になったとき解決法は3つあると思う。
①とりあえず進む。これは積極的に解決に向かうという意味では自分を安心させることにもなるけど、とてもリスキーだ。
➁その場にとどまる。これは体力の温存や安全のためにとても有効な手段だけど、問題は解決しない。HPの尽きるときが終わりのとき。
➂もと来た道を戻る。確実に来た道を辿ることができるかどうか(振り返り。反省)が課題だが、どこで間違えたかがわかるので軌道修正しやすい。だがルートによっては体力勝負になる。

彼は「イカとクジラ」に戻ってみた。とりあえず、一番安心できた感覚に戻ってみた。

「マリッジストーリー」に繋がっていく、原型の脚本が素晴らしい。

95-38