囚人13号

ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版の囚人13号のレビュー・感想・評価

4.3
めちゃくちゃ面白い!科学技術の進歩と引き換えに人口増加の歯止めが効かなくなった2022年、若い女は金持ちの「家具」(娼婦)となり大気汚染で緑がかった街では無数の失職者どもがひしめき合う。

セックスよりスプーンにこびり付いたイチゴジャム、女より熱いシャワーを選ぶチャールトン・ヘストンは性欲強そうなだけに、この世界における消耗品の貴重さが分かる。
牛肉見て号泣するG・ロビンソンはちょっと可笑しかったが、例の上映シーンはもう笑えないところまで来てるのでは…。

あとシャワーを誘ってくる女のショットは深夜の告白と同じ純ノワールの照明設計だったし、工場内での殴り合い→落下然り、ディストピアというジャンルに甘んじることのない上質の活劇映画でもあった。この辺の感覚はプログラムピクチャーを経験した職人監督にしか備わってない気がする。
囚人13号

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