独自の世界観を武器にロック史上に燦然と輝くピンク・フロイド。その誕生時のリーダーでその世界観をインスパイアしたシド・バレット。その足跡を少しは知ってはいるが、。天才だったことは誰もが認めるが、やはり栄光は僅かであり、不毛な人生を長く過ごし、寂しく逝ってしまったようだ。絶大な評価と商業的成功を得たピンク・フロイドとは対極である。何よりロジャー・ウォーターズもデビット・ギルモアも元気に今も生きている。
映画の中で「炎」のアルバム制作時スタジオにシドが訪れたエピソードは悲しすぎる。
シドに捧げたとする同アルバム内の名曲「狂ったダイアモンド」第2部の訳詩はーきみが何処にいるかだれも分からない ひょっとしたらすぐ近くかもしれないけど でもいいさ きみは狂ったダイアモンド ぼくらを無視して輝くがいい 狂気のひだを重ねてゆけよ きっとどこかでまた会えるだろう 硬く結晶した狂気のダイヤよ あくまでも超然と見事であってくれ ぼくらは人気の上にあぐらをかいたまま 世間の寒風に乗って旅を続けよう きみは永遠の少年 勝者にして敗者 真実と妄想の探究者 すべてを超えて輝いてくれーと、あった。
観てよかったと思います。
このようなドキュメンタリー映画を残してくれた関係者の皆さんに感謝します。