テレビ番組の生放送中に悪魔を憑依させる話。
発掘された過去の映像素材を見る…という所謂ファウンドフッテージものの体で始まる。
けれどCM中のカメラが回ってない舞台裏のシーンが流れたり、その人が見てる幻覚が映し出されたりと厳密にはちょっとそれと違う構成。
でも舞台裏を見せちゃうのは雰囲気壊しててマイナスな印象…
とはいえ基本的には生放送番組で起きたアクシデントを視聴者目線で見るという一般的なホラー映画とは異なる特有の不気味さがある。
やばい事が起きたのに平静を装おうととりあえず陽気な音楽を流すあの瞬間の気味悪さはこの手法でなければ表現できない。
ラスト辺りはファウンドフッテージから逸れるシーンだが、顔が暗く影ってる出演者と観覧客の画はかなり不気味で良かった。
話としては要するに世にも奇妙な物語や週刊ストーリーランドにありがちな「欲張ったらしっぺ返しを喰らう」的な事なのであまり新鮮味はなかった。
また全体的に映像が古びていて荒いレトロな質感なのに、映り込んだ超常的なものが今風のCG感丸出しで全然馴染んでないのも怖さ半減。
最後は開き直り過ぎて逆に笑っちゃうかも。
「しばらくお待ち下さい」画面のあのずっと見てると不安になる気味悪さは良かったんですけどね…
あと生放送の空気感と言えばそれっぽいけど、あえてグダグダさせてるであろう部分も多くちょっと間延びしてる印象があるので60分くらいのボリュームにした方が良かった気がします。
1人目ゲストの霊能力者のくだりは丸ごとなくても良かったような…