1977年のハロウィンの深夜に放送された、禁断の番組と言う触れ込みのモキュメンタリーホラー。
番組の存続が崖っぷちの司会者は、視聴率を上げるために、謎の悪魔カルトから救い出された少女をモチーフに、「悪魔との対話」と言うルポルタージュを書いた作者と、少女本人をゲストに迎える。
超常現象否定派のマジシャンもゲストで、やたらと二人に突っかかる。
司会者本人も本気で超常現象を信じてる訳ではないが、番組前半のゲストだった霊能者の言葉が気にかかる。
やがて番組内で儀式が行われ、少女に憑いている悪魔が少女の体を使って姿を現す。
番組の部分は当時のルックを再現したカラー、なぜか記録されていたと言うビハインド・ザ・シーンはモノクロ。
前半の霊能者のパートから、徐々に映画の中で虚実が入り混じり、なかなかに盛り上げ方が上手い。
FBIに踏み込まれ、集団自殺した悪魔カルトの、唯一の生き残りの少女を演じるイングリット・トレリがいい。
表情なのかメイクなのか、美少女なのだけど、顔を見るとえも言われぬ不穏さを感じる。
番組出演しちゃった悪魔は、サービス精神たっぷりに大惨事を引き起こすのだが、これもやり過ぎギリギリ、作り込まれた70年代テイストの世界観の中で、リアリティラインは守られている。
ある種のファンドフッテージものだが、このカテゴリの作品の中ではかなり面白かった。