60〜70代の女性3人による性に関する自分語りを、1つの家、1人の主人公で描いた作品。
本作の撮影現場が映される(カメラ自体も鏡に映る)冒頭から始まり、1つの家の中で複数の時間が共存していく。細かい箇所に工夫を感じられ、シチュエーションが変わらないわりに惹きの強い映像になっていた。
高齢になった女性が過去の被害や現在ほ悦びも含めて、オープンに性について語るというのは、貴重で素晴らしいと感じた。「私(たち)は教えてもらえなかった」ことが、このようにして後世に残されること。ここに本作の大義を感じる。
あくまで個人的な語りとはいえ、「キスに許可はいらない」とか言われると「いやいや」とか思っちゃうけど。