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The Visitor(原題)のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

The Visitor(原題)(2024年製作の映画)
2.5
【トランクから生まれた黒人はうんこを振る舞う】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=GTuIPwUEqJs

ジョン・ウォーターズが絶賛した『Saint-Narcisse』のブルース・ラ・ブルース新作はピエル・パオロ・パゾリーニの名作にして家侵入ものの代表作『テオレマ』をリメイクした作品である。とはいってもポルノグラフィックな作品を得意とするブルース・ラ・ブルースの手にかかるとギャスパー・ノエもびっくりなえげつない内容となっている。今回は実際に観たレポートを書いていく。

海岸でホームレスがトランクを拾う。恐る恐る開けると、中から素っ裸の黒人が現れ、自らの肉体を鼓舞しながら迫りくる。映画は4分割のスプリットスクリーンで、もごもご動くトランクを捉え、今回のターゲットであるブルジョワジーの家にフォーカスが当たる。

本編が始まると、黒人はブルジョワジーの家のキッチンで放尿を始める。そして、お皿の上にうんこをし、住民たちに振る舞う。住民たちは、鼻を押さえながら下品に嗜むと、映画はサイケデリックな色彩の中、まるでギャスパー・ノエ映画のように文字テロップを挟み、強烈なセックスを始めるのである。そして、登場人物は『テオレマ』同様、それぞれに異常が発生し始める。

映像表現としては4分割カラースプリットスクリーンの演出や文字アートがカッコよく感じるも、セックスシーンが非常にくどく、胃もたれする内容である。ただ、ジョン・ウォーターズは今年のベストテンに入れる可能性が高い作品のように感じた。日本公開は.....難しいんじゃないかな?
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