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美しき仕事 4Kレストア版のyのレビュー・感想・評価

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)
3.6
初めてみた素直な感想としては、悪いおじさん上司の全力キモ美しいダンスは、確かに人生で一度は立ち会っておくべき「状況」だった。

感動は特にないが


この映画の「運動」は視線であり、視線が人と人の衝突を表現してドラマを生んでいた。

視線を重要化するための要素
・彼らがいるのは軍隊であり、衣食住がすべて仕事仲間との関係の上で行われていること。ドニ・ラヴァンは唯一公私混同している人物である。厳しい規律の中に唯一許される個性は、視線のみであり、訓練という彼らの仕事の中に、ドニ・ラヴァンの極めてプライベートな"視線"がどんどん広がってゆく。
・手記に書かれた内容を読み上げる彼自身の声でもって、彼の内心が明確に知らされていく。

劇中の視線たち
・少佐が一人、鏡の前で両手で顔を隠す。手を避けると、表情が変わっている。
(視線という要素の異化?"視線"というモチーフを浮き上がらせる)
(この少佐がドニにとって崇拝する対象であることがドニの声によって伝えられている間のこの映像。実際に観客の皆に確実に作用する強いシーンだった‼️‼️)
・少佐の目は、茶色く濁り、凛々しい。
・夜の街を集団で歩く部隊の若者たちを、ゆっくり走る車の中からじっと見つめる少佐の視線。「クズどもが」
・手記の中の「やつを一目見て(鼻についた)」という文言。
・ドニラヴァンの視線たちは随所に
・見つかったコンパスを見つめるドニの視線


仕事⇔視線
上司⇔ダンス
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