MasaichiYaguchi

フォロウィング 25周年/HDレストア版のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

4.0
クリストファー・ノーラン監督が1998年に発表した長編デビュー作は、他人の尾行を繰り返す男が思わぬ事件に巻き込まれていく姿を、時間軸を交錯させた複雑な構成で描き出し、オスカーを受賞した監督の才能と魅力に溢れた伝説の始まりを感じさせる。
作家志望のビルは創作のヒントを得る為に街で、目に止まった人々を尾行する日々を送っていた。
そんな或る日、ビルは尾行していることをターゲットの男に気づかれてしまう。
その男コッブもまた、他人のアパートに不法侵入して私生活を覗き見る行為を繰り返しており、ビルはそんなコッブに次第に感化されていく。
数日後、コッブと共にアパートに侵入したビルは、そこで見た写真の女性に興味を抱き、その女性の尾行を始めるが、そのことで思わぬ事態に陥ってしまう。
ストーリーは、観客の予想を恰も裏をかくように二転三転して、思わぬ局面を見せていく。
最後の最後に、その全体像が見えた時、釈迦の手のひらの上だったことを知ります。