細川

八犬伝の細川のレビュー・感想・評価

八犬伝(2024年製作の映画)
4.0
昔から知る里見八犬伝。

それを作者の滝沢馬琴と葛飾北斎のやり取りを含めて映像化。

八犬伝の物語と言うよりも、滝沢馬琴の伝記のような作品。

私にとっても、この作品は響きました。
人の人生は何のためにあるのか。
虚と実の読み解き。
南山の言葉。
人はよく生きるべきと思うが、よく生きた物がよい人生を送るわけではない。
それが実になると、正しく生きる物語は虚になる。
ただ、その生き方を親は子に望む。
その結果が、自分を苦しめる。
全ては巡り合わせのようで、必然のようでもある。
なら、正しく生きてほしい、正しくありたい。
その世界観が、馬琴と北斎の2人の関係からも感じられる。
頑張って残りを生きようと思わされる作品でした。
細川

細川