まぁまぁチープな出来ですがSTARDOMファンなら会場や試合の雰囲気を上手く再現していて楽しめる。
特に主人公岩谷麻優役平井杏奈は相当研究観察したであろうキャラクターや所作がそっくりで当人が乗り移ったかの様でかなり良い。他キャストも体当たり演技で頑張っている。プロレスラーの肉体的頑堅さを考えると半端な練習量ではなかった筈。本人達に演じさせればという意見も散見されるが、それじゃ本当にドキュメンタリーになっちゃうからね。
アクションの完成度とかは置いといて娯楽映画としてならこれが正解だと思う。
引きこもりというネガティヴ要素をそこまで深刻に描いておらず、女子プロの世界も「血反吐を吐く」とまで過酷でもなくコメディーチック。MAYUランドのヘタウマアニメ世界のユルユルさも手伝ってコミック感覚でライトに観れる(ラストマッチには思わず拳と涙腺に力が入ってしまいましたが…)。
B級の域を越えることはないけど、岩谷というよりはSTARDOMの歴史を紐解く入門書的にコンパクトで分かりやすく、窮屈な世界に居場所を求める夢見る若者へのエール作品として観れば○。
努力では夢中に勝てない。のだ。
追記
ラスト岩谷麻優本人の今にも噛みそうなメッセージにポンコツぶり健在で安心した笑
