このレビューはネタバレを含みます
暗い。とても暗い。
タイトルからギャング映画なのかと思ったが前科者の更生と死刑制度の問題点を描いた非常に硬派な内容だった。
死刑執行のシークエンスはかなり辛いし観ているこちらが打ちのめされる思い。ギロチンの刃の落ちる音は、これまでジノ(アラン・ドロン)の悲惨な人生、即ち映画を締めくくるには余りにも無感情で唐突だが効果的な演出。
主演の二人が冒頭から厚い信頼関係を見せていただけに、社会からの迫害と悲惨な事件が重なり心が弱っていたアランドロンがギャバンについ汚い言葉で罵り、決別してしまうシーンがとても切ない。