きつね

室井慎次 敗れざる者のきつねのネタバレレビュー・内容・結末

室井慎次 敗れざる者(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2024(289)
自分はめちゃくちゃ好きな映画でした!
ちょくちょく昔の映像を入れてくるのが泣けるし、今見てる物語が『踊る大捜査線』の延長線上にあるということを再認識させられた。
自分は、シリーズをここ2週間で一気見した口だけどこんなにアツくなったのだから、ドンピシャな世代の人からしたら相当感動するんだろうな。

今回我々が追いかけるのは、管理官・室井慎次ではなく、無職・室井慎次。
室井さんが畑仕事したり、米を研ぐシーンなんて踊るの本編では絶対に見られなかった。
そんな生活感ある室井さんがどこか新鮮で、そして温かく感じられた。
子どもたちとの関係性もすごい良かった。

そんな中、室井家にとっての不協和音として現れるのが日向杏。
元々別の里親の元にいたらしく、素行不良で室井さんのところに転がり込んできたという。
一見可愛らしい女の子だけど、その瞳の奥には底知れない狂気が潜んでいる。
福本莉子ちゃんは違う作品で前から知ってたし、TOHOシネマズの幕間でもお馴染みだけど、今回はマジで別人だった。
とにかく怖い。
笑った顔が本当に日向真奈美にそっくり。
そんな杏が、嘘をついて室井さんと子どもたちとの仲を引き離そうとしたり、放火しようとしたり(ラストでやったのはたぶんコイツ)と室井家にパラサイトするのが嫌悪感満載だった。
ちなみに予告で映ってたメスは出てこなかった。

オリキャスも何人か出てて嬉しかった。
緒方は本店の捜査一課の刑事になってて、森下は秋田の警官として再登場。
沖田はバリバリのキャリアウーマンで出世してた。
そしてなにより秋田県警本部長の新城(本人は嫌がってた)との晩酌が沁みるぜ。
そんな新城が言うことには、今回登場しなかった“あの男”は今も現役で、部署は覚えてないけど本店にいるみたい。
湾岸署からは居なくなっちゃったのか。

今回は二部作の前編ということで伏線だらけで終わった。
・レインボーブリッジの事件との関係と、犯人グループの動向は?
・なぜカメダの人が殺されたの?
・日向杏の目的は?そしてその母・真奈実は何を思うのか?
・りくの父親が戻ってきたことで室井さんとりくとの関係性はどうなる?
などなど気になる点がたくさんあるから、早く後編観たい!
エンドロールのあとに後編の予告を持ってきたのは流石っす。
最後に一言、室井さん死なないでね。
きつね

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