清掃員がとある病院で頼まれたのは「娘を連れてきてほしい」その約束を果たすため、姫路から鳥取を結ぶ国道29号線を歩むふたりの旅が始まる。
詩集が原作だからか映画もとても詩的なお話になってて、実は全部夢のお話でした。でもおかしくないくらい。
そもそも舞台となった国道29号線が夢みたいな場所で、山の緑がとても濃い!!
季節は夏だけど青々としてるというよりは鬱蒼。
それが2人の所在なさとぴったりだし、道の行き着く先が壮大な砂丘と濃い色の海が交わる宇宙みたいな場所ていうのも夢と現実が交叉してるようで、とてもぴったり。
昨年話題になった「近畿地方のある場所について」のモデルもこの国道沿いじゃないかと、わたしは睨んでるよ🤔兵庫県の日本海側有力説!
そんな人ならざるものも普通に現れそうな場所だから次々起こるファンタジーな出来事も違和感なく、こっちまで山の中に迷い込んだような不思議な感覚。トトロしか持てなさそうな巨大傘も出てくる🤤
でも姉役の河井青葉さんが心情を吐露するシーンでは一転、詩的ながらも重々しく突き刺さるような言葉の棘でちゃんと現実だと目を覚まさせてくれる。ここはとても怖い。
ほかにも現実ではおばけより怖い警察の存在もあったりと、夢と現実のバランスがとても好き。
けど少々日和ったのか、セリフで説明しちゃう部分もあってちょっとかっこ悪かったけどたばこを変化の兆しみたいに扱ってたのは好き。
最初は綾瀬はるかさんが吸うたばこは人との会話を拒絶するために見えてたけど、次第に出会う人と時間を共有するためのものに変わっていくのが素敵でした。
最近じゃ珍しいポジティブたばこ映画😂