神木家が夢の中古一戸建てマイホームに引っ越し、そこに潜む怨念が家族を襲うという一見ありふれたホラー作品かと思いきや、残された認知症の祖母が覚醒し、孫と共に逆襲するという展開、ホラーの概念を覆す新たなジャパニーズホラーの可能性を垣間見た!
原作は『ミスミソウ』の押切蓮介先生と『ノロイ』の白石監督によるタッグであり、『でろでろ』というギャグホラー漫画の金字塔を築いた押切蓮介のホラーワールドが色濃く。容赦ない怨念のサユリに立ち向かう覚醒したババアのキャラクターは、まるで『ベスト・キッド』などをら彷彿とさせる師弟関係の爆誕で孫である主人公を導き。生命力や陰と陽、悪霊への対処といった教訓が含まれており、特に決め台詞かのような「元気ハツラツおまんこまんまん!」等ホラー映画というよりも、コメディやヒューマンドラマとして楽しめるシーンも多くあり、これはもうホラー映画よりもババア映画と言っても過言ではないとだろうか
前半の恐怖と後半のギャグ満載の展開とのギャップに笑いがこみ上げる場面もあるが、後半にはしっかりとしたヒューマンドラマが描かれ、恐怖と押切ワールドの融合がカタルシスを生み出し、新しい映画体験を味わった。
しかし、個人的にはラスト間際のサユリの触手のようなCGが雑であったことや、話のテンポが少し間延びする部分が気になった点も否めなかったので少し残念に感じたところはあった。