このレビューはネタバレを含みます
リアルすぎて物凄く苦しめられた。
過去の自分を見ているようであり、かつなおみになったつもりで見ていたら地獄を見た。
※この先酷いエッセイみたいになります。
可愛いくて少年の様に無邪気な歳下の男ゆずるに人生を狂わされていくなおみ視点のお話。ゆずるみたいな可愛いだけの無知な男は、私がいないと何もできない、私を必要としてくれている、私だけのもの、と勝手に女側が思いがちですが、意外と計画的で頭の回転が良く、女が依存した頃に地獄のような裏切りをするんですよね。今作もなおみがゆずるに依存した結果、お金は無くなり、周りとの縁(職)も切れ、最終的にゆずるまで失って何もなくなってボロボロになる様がとてもリアルに描かれていた。この瞬間のどうしようもない感情は女にしかわからないと思っているし、似たような体験をした事がある人にしかわからないと思っている。ゆずるを失った後、沢山のゆずるの写真に囲まれながらゆずるを求めて喚くシーンで既に残酷であるが、追い討ちをかけるかのようにその後ゆずるがなおみの元に戻ってくるまで描かれていて「ほんま…ッ！そこまで再現すんなボケー！辞めろーー！」となる。(褒め言葉)そう、大体こういう男は最低な行為をして去ったはずが少し待つと何事も無かったかのように戻ってくる。卑劣極まりない。しかもあの時の可愛さはどこへ…状態でただの生意気男と姿を変えて戻ってくるのだ。それでもなおみのように依存から抜け出せないでいる女は、戻ってきてくれた事実だけが嬉しく、離れていた時の辛い日々をもう二度と味わいたくないから側にいてくれるだけで他はもう何も望まない、と、またこのクソ男に溺れていくという最悪な結末までが添えられていてわたくし的にはリアルすぎハナマル百点満点ラストでした。
このような辛さを味わうのはこりごりだと思う反面、この映画を選んで観に来た時点であの時の辛かった自分に酔って楽しんでいるのはきっと間違いない。
ポルノ映画っぽい感じだけど、そういうシーンはさほど無いので、ヒモクズ男との恋に悩んだ事のある世の女性に見て頂きたい作品でした。
歳下男子飼いたーい！！！(反省の色なし)
