(劇中でも言及されていた、じっくり向かい合う機会の少なさなどから)日常では気づき難い魅力を、カメラは易々と引き出してみせる。実際そう簡単なはずはないのだろうが、映画はそうした関係に至るまでの過程を経た状態で始まり、我々はただ彼/彼女らの人間性やそれを打ち出すアート活動によってのみ心を揺さぶられる。
シゲちゃんの、それまで迷惑/危険と見なされてきた行為をもアートとして伸ばす方針に驚かされた。下の記事にも書かれているように、やり場のない気持ちや行為に居場所を作ることは受け手のそれに対する見方/触れ方の変容にもつながる。
楽しくてちょっぴり悲しくて、最後は清々しい気持ちで終われる良きドキュメンタリー。シゲちゃんやヨシヒコさんたちのことが大好きになった。
劇中ではほとんど省かれていたシゲちゃんについての話↓
https://note.com/alfazbet_film/n/n08465b4a4cd0