やっぱりピーターウィアーはトロいし思わせぶりなだけで面白く無い。しかしこの映画はアイディアまみれで豪胆な繋ぎがおもろい。
回想シーンで真昼間の太陽が透けて見えて映写機のフリッカーみたいになっているカットから入る。それがやっぱり素晴らしい。一人でホテルに泊まるのをワンカットですましてたり、息子と話した後のジェフブリッジスが妻の後ろに鏡越しで立っているところもそうきたか、という驚きがある。
そして何より絶対にどっかで言及されてるだろうけど、『ファイトクラブ』の完全元ネタっぷりがほんとすごい。飛行機事故、互助会セラピー、自傷行為、意図的な交通事故、保険会社とのやり取り…。こういう非日常が交錯するアイディアを並べ替えていくと当然パラニュークになっていく。そしてラストのジェフ・ブリッジスは「Everything is OK」と言いながら…。
