muscleさんの映画レビュー・感想・評価

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ラスト・ダイビング(1992年製作の映画)

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喋ろうとする娼婦、朝の飛び込み、ベッド脇の花(プレゼントの)、スコリモフスキの海を思い出した。「自分を助けた人が自分より不幸だった話」。世界で1番美しいネコが映る。

ジェラートの天国(神の喜劇)(1995年製作の映画)

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異様なテンションのアイロニカルコメディなんだけど、照明と撮影によるカット力が尋常じゃない。

まだ54.55のモンテイロが完全にジジイでビックリする。料理して、アイス作って、全員にキスして……。かわい
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I Saw the TV Glow(原題)(2024年製作の映画)

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子供向けのゲームセンターからどこにもいけないね。誰も会話してない、電波な会話をするだけ。これも企画一点突破の映画だと思うんだけど、なんか好感持てる。本作もスノードームノスタルジー映画。

サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

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ショッピングモールがとても良い。
終盤の葬式の場面に猛烈にアメリカを感じるが、浅野忠信の送迎場面やラストとか全然好きになれない。

ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

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ワンシチュエーションものなのに、信じられないアイディアの釣瓶打ち。ラストの落下もなんかヤバいもの見ちゃった………ってかずっとヤバいもの見ちゃったって映画で、アルトマンの映画ってこんなに面白かったっけっ>>続きを読む

美が私たちの決断をいっそう強めたのだろう 足立正生(2011年製作の映画)

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ほぼ足立正生ASMRで夕闇の映像の質感も良すぎるって思ってたら爆音で夕焼け小焼け流れてきて絶頂した。
赤軍派の話を街を練り歩く老人と、日本の子ども公園ノスタルジー映像に合わせて聞くっていう掛け合わせ技
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Megalopolis(原題)(2024年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

なんかゲオでよく並んでいるようなクソ映画っぽいCGと合成にビックリする。長年の夢ともいえるアベルガンスの3面スクリーンもまったくもってチープだし、いまさらアインランドかよ、とか、アダムドライバーのギリ>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

初見。
階段を降りるロバート・ショーン・レナードが振り返らずに向こう側に行ってしまう。この階段を降りて向こう側に行く異質なショット。
背中だけですでに死人となってしまったようなギョッとするカット。ピー
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ソウ(2004年製作の映画)

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初見。すげーおもろくてよかった。真ん中の死体を写さないために投げるアクションを省略している。
ファーストカットから水の中に顔を突っ込むアトラクションショットが頻出する。さすがはアクアマンを監督すること
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タイム・リミットは午後3時(1987年製作の映画)

5.0

やっぱりおもろいことに安心しつつも、バリーソネンフェルドの偉大さが改めて見に沁みる。最後がゴス女ではなくて、女教師とのベロチューで終わるのに覇気を感じる。

幽霊の日記(2025年製作の映画)

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あのロードサイドファミレスよく見つけたな…ガソリンスタンドよく見つけたな…って感心しっぱなしだった…。

デビルゾーン(1983年製作の映画)

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1話と4話がおもんなさすぎて死ぬかと思ったが、2話と3話が確かに面白い。地中から飛び出す車!

Broken Rage(2024年製作の映画)

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大森南朋の演技がギリギリすぎてビビる。
いつもの証明写真っぽい面通しシーンに興奮するし、3周目も嬉しかった。まさに因数分解的なショット数が気持ちいいし、全然言うほど悪くない。お涙頂戴が一切ないこのシニ
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アンダー・ザ・スキン 種の捕食(2013年製作の映画)

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異次元空間の、チープなんだけども超大胆に見せるところがマジで嫌いではない。ぶん投げて終わるし、妙にスカしたところもA24。

MV出身の人とかハーモニー・コリンに予算を与えてちゃんとしたものを作らせて
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火葬人(1968年製作の映画)

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断絶したフラッシュバックと狂ったモノローグがひたすら続く異様な作品で、大江健三郎の初期作みたいな60年代の速度がある。佐藤寿保っぽさもちょっとあった。チェコヌーヴェルヴァーグ作品ってちょっとチープで苦>>続きを読む

ジョシーとさよならの週末(2016年製作の映画)

5.0

陰険な役をやっているアレックス・ロス・ペリー。ジョースワンバーグといい、監督は変な役やりがち。
死んでしまった人を弔う儀式がぐちゃぐちゃになってしまうってどことなくカサヴェテスのことが浮かぶけど、なん
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すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

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ゆっきーさんが描いているけどマジでアントニオーニっていうか、さまよう女性がテニス集団と出会う+現像所+記憶喪失っていう、モチーフ的に『欲望』すぎるっていうのもあるなと思った。
この監督全てにそうなんだ
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メイ・ディセンバー ゆれる真実(2023年製作の映画)

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成瀬と交互に見ていたからだけど、クロスカッティングで悪口を言われている相手の方に変わるのが面白い。全部イヤミと皮肉。2人で料理をするときの腰から上を取られたカメラ、ベットで面白がって手紙を読み続ける時>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

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マジで街を歩く人から始まる。モノローグ芸が、極まっていて女が決断を迫られる、心が遠くにあるような、ここにあるのか、切り返しの始まりが1人で喋っているかのような気持ちになる。連載とかドラマを見ているよう>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

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かなり古典的なプラダをきた悪魔方式、でも重めのどんでん返しがあるのがレディコミ感ある。薬屋のひとりごとっていうか……。
世界がどうなって、どう変化していくのかを倍速で手際よく見せてくれるグレイク・ギレ
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

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スクールアタックもので、銃撃戦の描かれ方の規模感、長さにおいて最大だと思う。
ヴィルヌーヴなのに全然面白い。血が混ざりました…みたいなのとか、ゲルニカ映したりとか、ほんとしょーもないなみたいなこれみよ
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マザーハウス 恐怖の使者(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

インターステラーっていうより、原初楳図かずお作品のような香りがしてかなり悪くなかった。タイムトラベルと母の愛が結びつくのって万国共通。
父親が子供を刺し殺すとき、すまない、みたいな顔してゆっくりさして
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オールドボーイフレンズ(1978年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

なんか企画としてかなり奇妙な女性映画だと思う。ラストで、本人ではないが…って変な展開になるのだけれどこれまた力技でハッピーエンド。この人生を俯瞰的に見つめる視点が、シュレイダーっぽさ。

ザ・ローリング・ストーンズ/レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー(1982年製作の映画)

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バックヤードの挿入がガンガンなされるんだけど、廊下をステディカムでぐるぐる撮っていて流石にかっこいい。
ミックジャガーはこのとき40近いが、1番動いてる気がする。
ストーンズを1ミリも聴いてなかったけ
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逃げる天使(1994年製作の映画)

5.0

ディズニーランドみたいな映画だった。スーパーマリオ、トゥルーロマンス、スピード、逃げる天使……。この頃のデニス・ホッパーは最強だった。

俺は善人だ(1935年製作の映画)

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ぜんぜんフォードっぽくない室内劇コメディ。処理がうまいし、ラストのセット撮影活かした横からの階段はカッコいいけどそこまででもなく…。

サブスタンス(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

まじ長すぎるし、揶揄する意識もしょうもないんだけど、もう一度ブライアンユズナとスチュアートゴードンの時代にしてやるぞという意気込みは良かった。
もっともスチュアートゴードンだったら、最後に異様な身体に
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乱れ雲(1967年製作の映画)

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成瀬の初期作しか見ていないのだけれど、踏切モンタージュを徹底してやっていてビビる。
成瀬のメロドラマでは2人の社会を引き裂く社会みたいなものが、警笛やクラクション、そして完全なる未来として死体そのもの
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ナイトビッチ(2024年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

マリエル・ヘラーで人間が犬になる…!中勘助の犬を思わせてワクワクしまくりで東京国際映画祭も満席でチケット取れずにやっと来たと思ったらあっさり配信。その理由もわかるほどのしょうもなさ。
夫にもしんどさを
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

アイディアに対して時間があまりにも長いと思うけど、指を握り合う手を撮らないんだと思っていたら本当にラストで撮り直したり、ソリッドに終わっていく構成はいい。

邦画っぽいセリフの音量差はまだいいとして、
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ラバーズ・アゲイン(2017年製作の映画)

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『僕らのセックス 隣の愛人』みたいだなとか思いながら見たけど、ちょっとウェットさが。ラストもそこまで………。しかしそれでもかなり良い。
あのケン・ジェイコブズの息子がカウリスマキとハル・アシュビー信者
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フレンチ・イグジット さよならは言わずに(2020年製作の映画)

5.0

親子船旅ものって時点で満点。セリフが良すぎてかなり写経しながら見た。

テリー(2011年製作の映画)

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男女3人ティーン、一夜ものとして異様によかったけれど、すでにアメリカもこうなってしまった以上、猛烈に牧歌的なカルチャー桃源郷感を感じなくもなかった。テン年代は遠くなりにき。

眠れる美女(2012年製作の映画)

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孤独な人たちばっかりなのに窓が開くことで結びつけられていく。ベロッキオの映画って、本当に「落下」の映画だ。

夜よ、こんにちは(2003年製作の映画)

5.0

ラストの足取りのマジック感というか、こういうのを見るのが1番グッとくる。日本の事件でこれができるのってなんなんだろうってしばらく考えてしまった。

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

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正直言って、メチャクチャおもろかった。ドラマなんだけど、どの荒井晴彦とかエイゲイの香りの作品よりも見やすくて、フラットだ。めちゃくちゃミニマムなアオイホノオ?ニューシネマパラダイス?若松孝二の『マチネ>>続きを読む