muscleさんの映画レビュー・感想・評価

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私のプリンス・エドワード(2019年製作の映画)

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まさかの福州映画。『在りし日の歌』も撮影は福州だけど、ちょろっとだけだった。
中国映画ってより香港映画。なだけあって、セリフのディテールがすごい。
偽装結婚、大陸人は座った時に踵に足がつく、回郷症、何
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四川のうた(2008年製作の映画)

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「抗日戦線のとき四川は後方戦線だった。上海人が多く四川の戦いに加わった。上海に戻った彼らは、四川にいたことを誇りたくて、辛いものをたくさん食べた。」
ここめちゃくちゃ面白かった。

太陽の少年(1994年製作の映画)

5.0

今も昔も中国映画の文法って、たまらなく硬いからもろスコリモフスキの『早春』とか『アメリカングラフティ』に影響を受けてるっぽいこんな映画を見ると大感動してしまう。
出てくる場所が三場所くらいしかないんだ
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悲情城市(1989年製作の映画)

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べらぼうに面白い侯孝賢。当然ながら縦構図なのですが、L字に廊下を曲がる時のスペクタクルがある。侯孝賢のおもろさって、こちらに向かう人物とそれがクイって曲がったりするところと、そこに当てられる奇々怪界な>>続きを読む

戯夢人生(1993年製作の映画)

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構成が『四川のうた』みたいで、不思議な感覚。フィクションドキュメンタリーっていうか。VHS、あまりにも画質が悪いが、インタビューのあとにポンととんでもないロングショットをビデオノイズのなかに置かれると>>続きを読む

こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)

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いやーこれは面白かった。1981年にタイムスリップするバックトゥザ・フューチャーin中国なんだけど、文革終わって、ギリギリの時代っていうか、民衆的にもこの頃が「懐かしくて貧しかったけど楽しかった」と言>>続きを読む

青い凧(1993年製作の映画)

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あまりにも単調で野心があるんだかないんだか、わからない。大河を愚直にやっていて朝ドラっぽさがあって、そこまで面白くないわけじゃないのだけれど、中途半端だ。
泥の中で作らされる製鉄所や屑鉄の山のディテー
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人生って、素晴らしい/Viva La Vida(2024年製作の映画)

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難病ものの、難病ディテールがどこまでも高いのが中国映画。日本と違って生半可な「不治の病です」って一言で済ましたりしない。
出会う男の方もやや統合失調症めいた描写を臆せずにやる。
ラスト10分で強烈に力
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素晴らしき眺め/奇跡の眺め(2022年製作の映画)

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中国版下町ロケット。「ただの漁村から電脳都市へと変化を遂げたこの都市に不可能はない」って真顔で語られるとおお…ってなるウルトラ深圳プロパガンダ。補聴器が必要な主婦とか、車椅子の老人とか、ネカフェ難民の>>続きを読む

更年奇的な彼女(2014年製作の映画)

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若年性更年期ってなんやねんってそもそもの話は置いといて、あまりにもフワッとしたした脚本。なぜか珍しい廈門映画だったので見た。
主人公たちが洪水に襲われる場面で「この雨の中の散歩なんて白蛇伝みたい」って
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鳳鳴 フォン・ミン 中国の記憶(2007年製作の映画)

5.0

なんかワンビンの中で特にハードル高いのかと思って、後回ししているけれどワンビン1番かってぐらい面白かった。もはや字幕読む映画なんだけど、あまりにも語りが面白いっていう。「この苦しみの中に特別な甘美さが>>続きを読む

罪の手ざわり(2013年製作の映画)

5.0

ジャジャンクーで1番興奮した。タッチオブシンって、明らかにタッチオブゼンってことじゃんって最近キンフー見返したこともあり大興奮しました。
実話ベースで賛否両論あったらしいけど、そりゃそうだって感じがす
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シスター 夏のわかれ道(2021年製作の映画)

1.0

今やすごい勢いの岩井俊二ヒロイン(?)チャンツイフォン主演作品。これぞ是枝病って映画でずっと養子に出すか、悩んでウジウジしてなんとなく最後はやる気になって終わりっていう。脚本のチープさと演出のなさが輪>>続きを読む

小さき麦の花(2022年製作の映画)

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流石に面白かった。ウェットさの中でロバの背中の主観長回しショットで終わるのカッコ良すぎる。
繋ぎのショック効果みたいなのも信じきっており、仮想ロバ室内疾走ショット?もギョッとした。冒頭あたりはケリーラ
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白蛇伝(1958年製作の映画)

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綾波レイの原型の原型みたいなキャラクターが「あなたは大人にならないでね」と観客に語りかけることではじまる国産アニメの歴史。迫力がある。

森康二の動物バトルがしつこすぎて、ストーリーテリングもへったく
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孔雀 我が家の風景(2005年製作の映画)

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あの『菊豆』などの顧長衛が監督だっていうけれど、物凄い侯孝賢を意識したのか、大河のような家族の連作ドラマな作り。

撮影監督映画って、堅実だったりするのに自転車から人間が転げ落ちるショットが反復された
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クレイジーストーン 〜翡翠狂騒曲〜(2006年製作の映画)

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コテコテの中国ドラマなんだけど、撮り方がIWGPとかの、めちゃくちゃY2Kで笑ってしまう。3人組の強盗の1人が、めちゃくちゃ見覚えがあって、ホァンボーさんっていうらしい。おれ今月になってホァンボーさん>>続きを読む

紅夢(1991年製作の映画)

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ついに見た。超ロングからのパンカッコ良すぎる。製作総指揮:侯孝賢なんだけど、キメキメすぎてエドワードヤンとかも感じる。音楽は、本多俊之。

恨み歌、幽霊とか、借古讽今と言えようが、フツーに今の中国では
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世界(2004年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

うおー北京世界公園。日本でも全国どこでもあるやつですね。どこにでもあって、世界をミニチュアで表象している人々の労働を描く…。なんとなくだけど、日本のロードサイドトリックアート恐竜博物館をこのテンション>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

中国万歳🇨🇳🇨🇳🇨🇳‼️
中国といえばイジメなわけなんですが、レート無制限を活かしてめちゃくちゃグロい描写が続く。ラスト普通に車が別れていくところで感動した。インターステラーとか2001年宇宙の旅の顔
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単騎、千里を走る。(2005年製作の映画)

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収容所の撮影に許可を出す刑務官のカットだったり、なんていうか、純粋な中国映画だったりあり得なさそうなカットに製作陣(降旗康男の?)の矜持を感じる。ガキのウンコを撮る高倉健、雲南の信じられない道を歩く高>>続きを読む

この夏の先には(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

どんでん返し映画『眠れぬ夜のカルテ』のレストチャン監督なだけあって、さらっとワンカットでおおって思わせる展開へ。検閲システムが、明言しなければ(かつ中国本土を離れたりすれば)こういう「衝撃の事実」を衝>>続きを読む

我的朋友~映画に愛をこめて~(2022年製作の映画)

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ワンイーボーの勢いが凄すぎて、初期作?にあたるこれすらCHANEL提供の短編にあたる。
1990年だから改革開放のなんとも言えない田舎都市でのトリュフォー映画上映を、恐ろしき長回しで描く。映画館前でウ
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あなたがここにいてほしい(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

すげぇ…。新海誠岩井俊二ルックのレンズフレアとカラコレ。高石あかりさんに似ている気がするヒロインとウォンカーウァイ、金城武系の誠実さ溢れる主人公。テンポいい冒頭から投資の失敗で家を買えない若者たちの悲>>続きを読む

THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~(2018年製作の映画)

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田壮壮の名前がクレジットにある通り、現代青春劇的な題材を見せてくれていて新鮮だった。しかし、マジでiPhoneを盗んで、恋をして、迷って…をやっているだけなので10分でいいだろって内容ではある。
社会
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子供たちの王様(1987年製作の映画)

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『人生は琴の弦のように』は見てないけれど、陳凱歌最高傑作だと思う。
SF映画みたいな異様な舞台を顕現させてはいるけれど、基本は彼自身のエッセイ「私の紅衛兵時代」を具現化しているようなショットの数々。
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我らが愛にゆれる時(2008年製作の映画)

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もういきなりドライブマイカーみたいな長回しから始まり、鏡を割ったワンカットとか、真っ赤なベッドとか…、ややあざとさが目につく。室内で時間を飛ばした切り返しを今作でも多用していて、その辺りが過去と未来の>>続きを読む

シャンハイ・ドリームズ(2005年製作の映画)

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カオンユアンユアンの正面切り返しに力が漲っている。
話自体はクーリンチェっぽいというか、かなりそのまま。「君が上海人だから外の人と結婚できないってなんなんだ!」

帰宅の後の恋人との空間を隔てた切り返
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北京の自転車(2000年製作の映画)

5.0

カッコいい。最良の頃のサトウトシキとかブノワ・ジャコーみたいな映画でめちゃくちゃよかった……。

ハッピー・フューネラル(2001年製作の映画)

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ドナルド・サザーランドがベルトリッチを意識しつつ?中国で謎映画を撮るっていう、謎のフェイクドキュメンタリー風味のお仕事もの映画。ロマコメっぽいウィットのあるユーモアで見せる作品で、馮小剛監督がヒット作>>続きを読む

宇宙探索編集部(2021年製作の映画)

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中国の出版事業って、そんなに自由だったのか?改革開放政策でそんなことが?実話なの?とか色々思わされたけど、確かにツカミからマジックリアリズムのラストまで自由でおもろかった。
中国って鉄道移動がまぁまぁ
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酔拳2(1994年製作の映画)

5.0

みなさんがオールタイムベストに入れているのがわかりました。
ずっと変な話で面白い。もうすでにジャッキーが右翼っぽくなる片鱗が感じられる。

https://www.youtube.com/watch?
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レッドクリフ Part I(2008年製作の映画)

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めちゃくちゃにヒットした割にはHEROよりもずっと迫力なくてちょっと悲しい。あれだけ期待させておいて、艦隊戦が全然ないっていう……。この頃のパイレーツオブカリビアンとかでの艦隊戦チラ見せで迫力出すみた>>続きを読む

ノー・モア・ベット: 孤注(2023年製作の映画)

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中国外舞台+裏社会どんでん返しっていう、結構面白そうな題材なだけに、なかなか良かった。怒涛のプロパガンダっぷりと警察の上の人が中年の女性なのはこの時代の何かのクリシェとして指摘されそう。
本作で名前を
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ロスト・イン・ザ・スターズ/妻消えて(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

これはかなり面白かった……!!!!!!5.0でもいい。
共謀家族とかと同じく、中国を舞台としてない中国映画の方がのびのびとしていて、結論がどんだけプロパガンダだろうがノれる。
主人公が変わっていく時点
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