muscleさんの映画レビュー・感想・評価

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リバプール(2008年製作の映画)

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約束の地といい、ハードコアミニマムロードムービーすぎてビビる。ジャケにあるようなてくてく歩く時間よりも、手持ち無沙汰時間の豊潤さ。

市民ルース(1996年製作の映画)

5.0

一作目にして気合い入りすぎている。これを見て初めてわかったんだけど、アレクサンダーペインの映画って脚本のお手本のように個人の大問題と社会問題の軋轢をどちらに肩入れするでもなく弁証法的に描く。そのここで>>続きを読む

サイドウェイ(2004年製作の映画)

5.0

全裸を晒しまくるトーマス・ヘイデン・チャーチのAV男優感がすごい。その割に眉毛が曲がっていて、哀愁がある。犬顔ちから。そんなふうにキャラクターを好きになるのはふとしたテイクの長回しが効いているから。>>続きを読む

アバウト・シュミット(2002年製作の映画)

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悲観的でグロテスクなアレクサンダーペイン作品。ラストも皮肉でしかないし、このしょうもない現実を受け入れて、カスみたいな絵で感動することでしか超克できない。
アレクサンダーペインの映画って、風呂目的じゃ
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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

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アレクサンダーペインのここではないどこかを訴求する力がロードムービーへ向かわせる。白黒なのにパキッとしたルックだからあんまりショットの良さはわからなかったけど、「市民ルース」と同じく、街を堂々と横切る>>続きを読む

カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

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木登りのワンカット。絶妙なBL?
伏線回収泣きとも言えるが、最後が純粋に水が噴き出すさまを感動的に見せ→窓枠を映し続けるで泣かせるのが新しい。事象としてはそんなに泣きじゃなく、情動に訴えかける感が結構
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ミューズ・アカデミー(2015年製作の映画)

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エロゲスい濱口竜介っぽさ。
ガラス越しの切り返しバトル、さらに背中を見つめるでもなく、去っていく姿を一画面に被せる。エピローグ画面でも車のガラス越しの徹底。エロゲのキャラ紹介みたいなラスト。無駄がなさ
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

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後景でフリスビーやりまくる松たか子がピークで、するする面白く無くなっていくがギリギリよかった。泣かせをもっと真面目にやってくれ!ってキレそうだった。ロケーションはずっと良い。しかしロードムービーじゃん>>続きを読む

ジャック(1996年製作の映画)

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タイムラプスの乱用にコヤニスカッツィとかに傾倒してた頃のコッポラを感じるし、コッポラの作品全部は見れてないけど『ゴッドファーザー PART III』(1990年)や『ドラキュラ』(1992年)に比して>>続きを読む

動物、動物たち(1994年製作の映画)

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クリスマルケルのラジュテでデートしてた自然史博物館が舞台だというのが見始めるまで知らずにびっくり。あの天井と差し込む柔らかい日差しっすよね。となるとこのドキュメンタリーに出てくる妙にパリジェンヌしてる>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

5.0

初見。本当におもろかった。
ポストに入れた爆弾をじっくり見るところでかなり爆笑しちゃった。ここ、かなりちゃんとスティーブンキング映画っぽいのをやろうとしているめちゃくちゃ面白いファイナルデッドシリーズ
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ファーザー・フィギュア(2017年製作の映画)

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チャラいのだけど、改心する役を繰り返すオーウェン・ウィルソン。インターンシップと続けてみたからどっちがどっちだったかもはやわからなくなる。
静かすぎて聞こえないホテルの受付、エロ会話しながら弟のために
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インターンシップ(2013年製作の映画)

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中年の学び直し映画がいつの世も受けるのだけれど、毒っ気が多くて妙に楽しい。

「自宅学習だったよ」「なら家で殴られてた?」は声出るほど笑った。
映画ネタの応酬はジャレッド・スターンからか。アパトーギャ
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グロリア(1980年製作の映画)

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初見。長すぎるほどの長回しと異様なゲリラ?撮影と、キャラ立ちしすぎなガキとストーリーラインが独自の魅力に溢れているけど、この作品からレオンを撮ったリュックベッソンは逆に偉いとすら思った。芸術映画とエン>>続きを読む

ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

1.0

ポスターっぽい作品を撮ればいいのになぞにセリフ劇で、全部の理由がうまく行ってなさ……………。

USE BY YOUTH(2023年製作の映画)

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脚本が別だとはいえ、大林宣彦になれるかと思いきや、遅すぎる。石井岳龍とか鉄雄とか、80年代のインディーな人たちは機械と身体の融合によって、拳銃のない日本で特殊カットを担保することができる。じゃんけんと>>続きを読む

忘れられた皇軍(1963年製作の映画)

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大島渚って、ドキュメンタリーにおいても一回性のカットに溢れていてビックリする。電車内での異様なクローズアップ、墓前の顔のない顔。そのカットはたしかにいつでも撮れるが、その瞬間でしか撮り得なかったような>>続きを読む

パワーズ・オブ・テン(1968年製作の映画)

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ロージーとかちゃんと見てるし、楳図かずおって、本当にここに影響受けてるような気がするけどなぁ。

ある一日の始まり(1999年製作の映画)

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アニメ"ーション"の気持ちよさに溢れていて、妙な悲哀とユーモアもいい。

ディス・イヤーズ・モデル(2023年製作の映画)

1.0

なんか色んな場所で撮っててええなって思った。日本のちっちゃい家がダメなんだと思う。

快速痴漢電車 いやらしい指先(2001年製作の映画)

5.0

風邪を見舞いに行く場面の素晴らしさ。横からのワンカットだけっていう簡素さが効果的。
上野公園でのロケも素晴らしいし、ラストは濡れた荒野を走ればりのワンカットからの切り返しで終わり。超カッコいい。誰しも
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痴漢義父 息子の嫁と…/夜明けの牛(2003年製作の映画)

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2003年ごろって、それこそ牧場が描かれるときって東京からの「ここではないどこか」として挿入されてる場合がほとんどなのに、本作ではまさに牧場そのものの生活を割と長いであろう撮影期間でもって示してて新鮮>>続きを読む

レナードの朝(1990年製作の映画)

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初見。デニーロとロビンウィリアムズが入れ替わっても大差ない役というか、ほぼ対照的なキャラクターなのが面白い。Netflixで泣ける映画で調べると一番上に出てきたが、泣ける映画としての精神病院ものなんだ>>続きを読む

スラッガーズ・ワイフ(1985年製作の映画)

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ハルアシュビーらしいビターエンド感にドギマギした。ギラギラなファミレス破壊にお仕着せ上納セックスはキッチンはあいつが料理してた場所だから…で拒否。キャラクターと演技を掘り下げるようなシナリオに見えるよ>>続きを読む

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-(2025年製作の映画)

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わざとでも逆張りでもなくて、全部俺が入れた方じゃないのに結果がなって、完全に投票制度が狂ってると思ったしアメリカ国会議事堂襲う気持ち理解した。ってそこまでは行かなくても自分がやってることとか、このまま>>続きを読む

野生の島のロズ(2024年製作の映画)

5.0

ラストがもたつくとはいえ、さすがの素晴らしさ。実質アバターすぎる脚本とはいえ、ハードSFな設定をチラ見せするだけなのが慎ましい。
ラストの見送りはやや不要か。もはや火事を止めたところで終わってもいい。
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不都合な自由(2017年製作の映画)

5.0

ネトフリがスワンバーグ、デュプラス、バームバックにbetしてたマンブルコア全盛期の残滓。
『アラサー女子の恋愛事情』が面白くてこれも見たけど、グロい親子性愛事情なりかける話を軽妙に語っててかなり良かっ
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クラークス2/バーガーショップ戦記(2006年製作の映画)

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ケヴィン・スミスの映画ってリアル調なのにリアルじゃないことによる居心地良さがあって、悲壮感も全然ないしで見ることへのストレスがゼロすぎて気持ち良かったことを思い出した…。時代としてもギリギリっていうか>>続きを読む

ブルー・カラー/怒りのはみだし労働者ども(1978年製作の映画)

5.0

コメディなんだこれ…。強盗直前に同じノリでウッキウキで3Pにこそっと行くあたりでもうありがたすぎる画面に手を合わせたくなる。
そんな能天気な仲間が塗装現場でスプレーに包まれて死んでいく場面の豊かさよ。
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魔界世紀ハリウッド(1994年製作の映画)

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この予算と規模感でやる話じゃない異様にデカい魔法世界スケール。壮大な失敗作になるはずの企画が探偵ものによってこじんまりと収まっている。ニュース映画であらすじからの謎の裁判へ。3D映画シーンの異様な面白>>続きを読む