のんchan

フィアレスののんchanのレビュー・感想・評価

フィアレス(1993年製作の映画)
3.8
タイトル『Fearless』は『恐れ知らず』

『いまを生きる』『グリーン・カード』等名作の多いピーター・ウィアー監督の30年前の作品。 
飛行機事故から奇跡的に生還した男が、死を恐れぬ心を手に入れるが生きる実感を失ってしまう話。少し風変わりだけどラストには感動が。

主演はジェフ・ブリッジス(当時43歳)、その妻にイザベラ・ロッセリーニ(40歳)、飛行機事故で子供を亡くした女性にロージー・ペレス(28歳)、その夫にベニチオ・デル・トロ(25歳)、他にトム・ハルス(39歳)、ジョン・タトューロ(35歳)等


冒頭、広大な畑の中に飛行機が墜落した直後の悲惨な光景が映し出される。そこから赤ちゃんを抱き、少年を連れて生還した建築家のマックスは赤ちゃんの母親を探し出し引き渡し、タクシーで事故現場から去る。
それからは異常と言えるほどにポジティブになり、別人のように生まれ変わる。死が怖くなくなり、交通の激しい車道を突っ切ったり、高いビルの屋上に登ってみたり、苺アレルギーなのに食べてしまったり。
表情は目が死んでいるのに作り笑顔になるので不気味。妻のローラは不安で見守るだけ。

航空会社から派遣されたセラピストにより、事故機に同乗していて2歳の息子を亡くしたカーラと会うことに。ショックから立ち直れないカーラは不思議とマックスだけに心を開くようになる。
しかしマックスは妻や息子との関係に溝が出来る。

マックスは生還者や他人に寄り添うことができるのに、家族とは昔のようになれず離婚の危機さえ...
一方カーラは徐々に立ち直り、マックスに別れを告げる。
ようやく家に戻ったマックスは苺を口にする。たちまち死の淵を彷徨うが、ローラのマウストゥーマウスにより生の世界に戻って来る。


ジェフ・ブリッジスの怪演で作品が面白くなっています。
飛行機事故の再現が素晴らしく、実際の恐怖を体感しているような感覚に。

ある意味クリスマス映画としても時期的に良いかも知れません。


 
※クリームちゃん、leylaちゃん、ありがとう。
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