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シャイニングのmikuのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
3.5
鬼才スタンリーキューブリックの完璧な恐怖映画とされる本作。ホラーが苦手という理由から避けてしまっていたがやっと。

ふんだんに用いられるシンメトリーな構図。絶妙な色合いで伝えてくる美しい色彩。徹底的に芸術性にこだわった映像にホラー要素盛りだくさんの緊迫感を与えるサウンド。強すぎず弱すぎず最高のバランスで表現してくる要素の数々。ただただ脱帽するしかなかった。

ホラーが本当に大の苦手な私としては攻めのサウンドに恐怖で耳を塞ぎたくなったがそこに映し出される映像美に魅入るしかない。

鏡から交差する2つの世界線、ジャックの繰り返す人生。圧巻のバランスだった。

最近の作品は説明的すぎるか、分からなすぎて解説を読んで読んで読みまくってやっと理解できると言ったバランスのものが多かったがこんなにも鑑賞中に徐々に確信を覚えさせる魅せ方に興奮のあまり泣きそうになった。これが永遠の名作、全世界に鬼才と言わしめる監督の作品なのか。。。今まで苦手ジャンルというつまらない理由で観なかった自分を憎みたい。



ダニーが愛らしすぎて最初ホラー映画として成立するの?大丈夫?可愛すぎない????ってテンパる。本当に可愛い。

全キャストの演技力に度肝抜かれた。多重人格の様な、でも1人の子供である口、声、次第に狂っていく目、笑顔、愛していた夫への疑惑、恐怖、異なる世界線に存在している違和感のあるオーラ。恐怖感と美とのバランス。凄すぎる。
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