今日も喉が痛い

ANORA アノーラの今日も喉が痛いのレビュー・感想・評価

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)
4.0
ロシアの富豪のアホぼんとストリッパーがノリと勢いでドライブスルー結婚する式場は『ハングオーバー』で泥酔してストリッパーとノリと勢いで結婚してしまう場所でもあって、その元ネタはブリトニースピアーズがノリと勢いでドライブスルー結婚して無効手続きした騒動が元ネタなんだろうけど、やはりノリと勢いで結婚しても2人がこのまま幸せになる未来像は見えない。アノーラもそう簡単ではないのは理解していただろうけど、ポジティブ思考と少しの僅かな希望を持ってなんとかしようとするも想像以上にダメなアホぼんが逃げる辺りから話が転がりテンポも良くなり面白くなる。そこまではテンポよりチンポを使うのでそれはそれで良いのかもしれないが私はもうおじさん。別にそんなに見せなくても良かったんじゃないかなと思ってしまった。

気丈に振る舞ってたけど、もうどうしようもなくなって最後の最後に崩壊した。あのラストシーンはアノーラの行動がとても印象的で解釈は人それぞれあるんだろうけど僕は2人に未来があるとは思えなかったかな。

おばぁちゃんを大切にしてるだろうイゴールには好感しかないのだが、暴力を振るった振るってないの問答で、イゴールにアノーラを傷つける意図は全くなかったし暴力ではないんじゃないかなぐらいに思ってたんだけど、意図がなくても結果的にアノーラからすると拘束された時点で立派な“暴力”であるのは間違いなくて「レイプしようとしてたよね?」と言ってたけどあれは職業的経験からくる危機察知なんだと思う。アノーラは僕が想像してる以上に粗雑に扱われてきたのかもしれない。

セックスワーカー役はアカデミー賞を獲りやすいというのをなんかでチラッと見かけたんですが、昔『ショーガール』という映画がありまして…笑。おっぱいがいっぱい出る良い映画(いやおっぱいがいっぱい出るから良いってわけじゃないです、いやおっぱいは良いけど)なのにラジー賞だからな。なんでだよ!