おもしろかった。好きな映画。
主に前半はめっちゃ笑えて、思えば町田駅のズームインからニヤニヤしてしまうし、ノーパンしゃぶしゃぶ、ダブルおしっこ、そして貫一郎に関しては何しても面白かった。
絶妙なタイミングで出るタイトルバックの後は嫌な気持ちになる場面もあった。カップヌードルの箸を床に落とされるところとかは不快でたまらなかった。性別が逆だったら到底容認されないようなことが行われていて、これに共感が集まる社会を少し憂うときもあった。
まあでも総じて凄まじい映画だった。
さて、ナミビアの砂漠とは一体なんだったんだろうか。ナミビアの砂漠はカナが1人でぼーっとYouTube 越しに眺めていたものがそうだと思うが、カナにとって砂漠はとりわけ大切な物や何か因縁があるようなものには思えなかった。むしろ「どうでもいいも」に思えた。
そこから考えると、かなにとって仕事も彼氏も友達もエロも競争も文化も、「どうでもいいもの」だったんじゃないかと思う。それほどカナはそれらを雑に扱い、好き勝手使ったり捨てたりしていた。
それでも、そんなカナの人生を断罪するのでは無く。それはそれで良くね?っていうふうに肯定的に描いた映画だった。(だからこそ俺は社会を少し憂いた)
あと印象的なのはピンクの部屋だろう
突然登場する謎のシーンだが、カナはそこでスマホ越しに自分を眺めている。自分の人生をコントロールするのでは無くて傍観している感じがすごく印象的だった。スマホ越しに眺めていたどうでもいい砂漠と同じように、カナにとっては自分の人生もどうでもいいものみたいなことなのかなって思ったりした。