マドリードのスラム街を舞台に、15歳の非行少年ジャロを描いた実話に基づく作品

ショットガン片手に窃盗強盗恐喝暴力を繰り返すイキった少年が自滅していくのは滑稽だ。そんな少年を飼うメキシコ熟女が若い肉体の虜になっていくのが良い。実の母は売春婦。母以上に愛情を注ぎ更生の手助けをする熟女こそ本物の愛だし美しい。彼を愛してるから見返りなんていりません、素晴らしく健気な女性。貧困が非行を生む。一度手に染まれば抜け出せないのだ。治安最高に悪すぎなスペインのドロドロした雰囲気も素敵。

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素人のチンピラをスカウトして撮影された非行少年ジャンル、Quinquiを代表する1本。主演のホセ・ルイス・マンサノは元少年男娼で監督の愛人だったとか、撮影当時はマンサノも監督も重度のヘロイン中毒だったとか、ひどすぎるバックグラウンドを知って見るとさらに味わい深い。Quinquiの主演俳優はリアルチンピラなので、その大半が若くしてオーバードーズや犯罪に巻き込まれて死んでいるが、マンサノも例に漏れずミステリアスな死を遂げている。