カラー版と比べると、画面背景の情報は薄れて、音楽は情報として濃くなったように感じる。
背景の情報が薄れる分、画面メインへのフォーカスが自然と強まるので、
ゴジラの顔の絶望感や、俳優のドアップの演技が味わえたような気がする。
その分、あの赤いゲロのような代謝物の絶望感だったり、在来線爆弾の見知ったカラフルさだったり、という情報は削がれてしまっているので、どっちがよいということもない。
改めて見ると、特にシンウルトラと比べてオタク枠の高橋一生が良い味だしていて、シンウルトラでも彼がやればもっとよかったのではないか?と感じた
全体的に有名俳優が多く、極めて短いあの尺の中のセリフでも凄い演技が込められていることを、シンウルトラやシンカメとの差として感じた。
何かのインタビューで、庵野実写は実相寺アングルと短いカットの連続で俳優の演技の幅が要らなくなるから、どんな下手俳優でも不安にならない、みたいな文をみた記憶があるがシンゴジラをみるとぜんぜんそんなことないじゃん、むしろあれだけオタク口調の解説セリフを演技で助けられまくってるな、と思った