しゅう

殺人者のしゅうのレビュー・感想・評価

殺人者(1946年製作の映画)
3.6
ヘミングウェイの原作はかなり前に読んだが鋭い筆致と簡潔な描写が光る傑作短編だったと記憶する。
この映画の最初の10数分は原作のイメージを見事に描写しており、殺し屋の台詞も含めて雰囲気も素晴らしい。
この導入部に関してはロバート・シオドマークの手腕は出色の出来と言っていいと思う。
これは相当な傑作になるかと期待させられるが原作に無い映画オリジナルのストーリー部分に入るとまあ面白い部類ではあるものの、かなりトーンダウンするのは否めない。
エドモンド・オブライエンは相変わらずパッとしない役者という印象しかなく、これがメジャーデビューのバート・ランカスターは貫禄あるがまだ硬さもある。
エヴァ・ガードナーの悪女ぶりは予想よりは良かった。
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