どど丼

TOUCH/タッチのどど丼のレビュー・感想・評価

TOUCH/タッチ(2024年製作の映画)
3.6
ロンドンで短期間の内に激烈に愛し合ったアイスランド人/日本人の二人が、50年を経て再会を試みる。切ない……「パスト・ライブス」みたいな話だ。というか本作とは関係ないけど、「パスト・ライブス」が作品の肝を補完してくれてるような。何処にでもありそうで、でもその一つ一つが途轍もなく重厚。ゆえに、二人の行方を追っていたくなる。

アイスランド小説を原作にしたフィクション作品ながら、「原爆」という日本人にとってセンシティヴな題材を敢えて取り入れていて序盤は不安になったが、日本人視点でも真摯に描かれていて感心した。「オッペンハイマー」ですらすっ飛ばした実際の原爆投下や被爆者達の写真・映像を映し出してるだけでもかなり良い。中村雅俊が登場する辺りの日本ロケのシーンは明らかに小津意識なカットが多くて、製作陣の日本好きが伝わる。

本木雅弘の娘なキムタクの娘・Kōki,も演技頑張ってた。英語も日本語も自在に操れるの強いな〜〜今後も沢山活躍して欲しい。柴田理恵登場はワイスピ以来の衝撃。一番の驚きは「エベレスト」や「ビースト」の監督がこのしっとりメロドラマを手掛けたということ、何事。
どど丼

どど丼