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ボレロ 永遠の旋律のふわふわのレビュー・感想・評価

ボレロ 永遠の旋律(2024年製作の映画)
3.5
世界的に有名な曲『ボレロ』の作曲者であるモーリス・ラヴェルの伝記映画。

オープニングはいろいろな国で奏でられる『ボレロ』の映像が映る。
世界中で愛されているのですね。
今でも世界のどこかで誰かが15分に一回は演奏されているらしい…。

『ボレロ』は知っていてもラヴェルは知らなかったので、登場人物や関係性がいまいち分かりづらかった。
時系列もぼんやりとしてるので、世話するおばさんは誰なんだ?母親?奥さん?叔母さん?お姉さん?と混乱。
サラッとWikiを読んでおけばよかったかなと少し後悔しつつも、彼に起こる事を知らなかったのでこれで良かったのかも。

ラヴェル本人はとてもハンサム。
だけど、心のうちがあまり語られないので苦悩する姿を眺めるしかない。
絵になるね。
そして少し変態。
娼館での振る舞いにピンとくる。
人妻に恋してるようだけど。

『ボレロ』という曲は産業の機械の音や時計の音からインスピレーションを得た模様。
リズムが一定で肉体で表現するのに適している。
それまであった旋律とリズムがなくなり唐突なクライマックスが1番盛り上がる。

それまでぼんやりしている時系列がクライマックスで盛り上がるのはこの映画が『ボレロ』を模しているからなのか…?
と『ボレロ』を踊る男性を観ながら考えた。

伝記映画としてはどこかに焦点を当てて描いて欲しかった。
イダとの関係、人妻との関係、『ボレロ』の産みの苦しみ等や晩年等。
テーマを絞ったほうが映画として面白くできたし感動できたと思う。
本作から受け取ったのは彼は"変態”なのかそれとも”ゲイ"だったのかという事だけ…
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