ゴン吉

フロム・ダスク・ティル・ドーンのゴン吉のレビュー・感想・評価

4.2
凶悪強盗犯の兄弟の逃亡劇を描いたスプラッタ―アクションロードムービー。 
ロバート・ロドリゲス監督がメガホンをとり、クエンティン・タランティーノが脚本を担当し、ジョージ・クルーニーとクエンティン・タランティーノが主演、ハーヴェイ・カイテル、ジュリエット・ルイス、アーネスト・リュー、 サルマ・ハエック、ダニー・トレホ、トム・サヴィーニらが共演。 

二人組の凶悪銀行強盗犯のゲッコー兄弟(ジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ)が、酒店で店主と警官を射殺して、地図を奪ってメキシコへの逃亡を図る。途中のモーテルで、大型キャンピングカーで旅をしていた中国人の元牧師(ハーヴェイ・カイテル)とその娘(ジュリエット・ルイス)、息子(アーネスト・リュー)を人質に取り、彼らのキャンピングカーを隠れ蓑にして国境を超える。仲間との集合場所である街道沿いのショーパブ”オッパイツイスター”にやって来るが…  

前半はクエンティン・タランティーノらしい過激な作品で、次々と無残にも人が殺されていく。
全身火だるまになったり、銃で撃たれて手に穴があくなど伏線はあるものの、イカレタ凶悪犯兄弟の普通(?)の逃亡劇が繰り広げられる。
後半では作品タイトルのもとにもなった夕暮れから夜明けまで(from dusk till done)営業しているショーパブを舞台に、半裸の美女やホワイトスネークを身に纏った美女(サルマ・ハエック)のダンスショーなどで盛り上がりを見せ、そこからまさかの展開にビックリです。
そこでの世界観は、ユーモアを交えたグロ・エロ満載のスプラッターはもとより、スネーク美女の正体など、前情報なしで観ると一層楽しめる。
普通の男であれば色々な意味でこのような悦楽の館に一度入ったら出てこれなくなるかもしれない。
ショーパブの建物の正体も中米ならではの設定で興味深い。
ラストは何事もなかったかのように去っていく組織の男たちが日常感を醸し出しているのが味わい深い。
果たしてショーパブでは何が起きたのか?
三人の父子の運命は如何に? 

2024.5 BS松竹東急で鑑賞(土曜ゴールデンシアター・吹替:新村一成 訳)   
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