その中で、ガールフレンド、ヤスミンの家族はレバノンを捨てて、他国に住むビザをとったと。キナンには大学にいくようにという言葉を何度も残して。大学に行けということに対して、なぜ!なんだという私の疑問に映画では直接、答えていない。ストーリーから理解すると、ヤスミンの家族の要求のような気がする。しかし、二人が地中海沿岸を歩いている時の会話で、ヤスミンはキナンに大学に行けと、また。ヤスミンはデモのことを社会が変わってきているという。キナンは選挙でまた、崩壊したリーダーを選ぶと答える。映画の冒頭でデモの参加者は若者である。若者が不正・堕落したレバノンの社会を変えようとしていると思う。海外への頭脳流出のこの時代に歯止めをかけて、悪政に立ち向かうことができる若者の一人もキナンだと考えているので、大学に行ってもっと学べとヤスミンは言ってるのではないか?この時代はいつなんだ? 『偏見に注意しなければならない』がAI検索によると: These protests are a reflection of the 17 October Revolution, a major anti-government uprising that began in October 2019. と出た。(課税案から始まったが、政府の蔓延する汚職、宗派主義的な支配、そして電気や水道の不整備、根本的な構造的・政治的変革を要求した。この運動のスローガンは「killun yaani killun」(アラビア語で「彼ら全員が全員を意味する」)であり、政治階級全体への拒絶を反映していた。)と。 これはあくまでもAI検索なので、監督の声を探してみないとなんとも言えない。これは現在,2025年に起こっているニューヨーク市長選のマムダニ氏のスローガンの一つだね。日本の参政党(日本人ファースト)の動きとは真逆だね。
最後に、一番気に入ったところを書く。それは雑貨屋の女性(Hamra)。この女性とアルセイとの会話だけじゃなく、ベイルートを多面的に描いていて、多宗教、多民族、社会思想がよくわかるシーン。そして、同じ宗教人だけで助け合い、他宗教を迫害したがる人々。そのような構図で描かれているように感じる。例をあげると、なぜ、雑貨屋で、アルセイは各宗教の典型的な目印(ヒジャブ、十字架など)を取っ替え引っ替え身につけていく?皆で助け合う社会だったら必要ないはずだ。ここが滑稽で好きなんだよね。 映画ではまず、スクーターを探すため、スニン派が多い、Tariq El Jdidehに行く。地図で調べるとベイルートのかなり南部である。次に、シアー派が多い、OUZAI(Tariq El Jdidehより北)に行く。それから, 十字架を買ってマロン派が多いのBarado(もっと北)という町に行く。。次に、Chatila Refugee Camp(Tariq El Jdidehの東に位置する)というパレスチナの難民キャンプに行く。私は認識不足で、難民キャンプはイスラエルとの国境近くだけに存在すると思っていた。首都にも存在するのだ。