地底獣国

太平洋奇跡の作戦 キスカの地底獣国のレビュー・感想・評価

太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965年製作の映画)
3.7
キスカ島に関しては「撤退作戦が行われた」「近隣のアッツ島は全滅」ぐらいの知識しか無かったんでタイトルに「奇跡」がついてる意味が分かってなかったけど映画を観て納得。勝算が無い訳ではなかったけど、「季節柄濃霧が発生する事が多い」というほぼその1点のアドバンテージを頼りに行われたっていう無茶なミッションだったんやね。

勿論その中で極力成功率上げるため細心にして大胆な計画と行動で細い細い糸を手繰るようにして運を掴んだという感じで、成功するの分かってんのにヤキモキしたり肝を冷やしたり、実話ベースにも関わらず「ようできた話やなあ」と感心(ざっと調べたところ天候の確認とか盛ってるところは幾つかあったけど結構事実に則している模様)。

あとやっぱり木村少将を演じた三船敏郎の安心感!(巡洋艦「阿武隈」艦長役の)田崎潤に圧をかけられて平然と跳ね返せるのはこの人を置いて他にないといった安定ぶり。

あと細かい話だと、モノクロ映像のおかげでかなり合成のアラが目立たなくて臨場感出てる(たまに乗員の頭が消えたりするけど)とか平田昭彦はここでもインテリ(軍医)役だとかその辺も特撮好きには要チェックな部分。


「玉砕とはすなわち、非情無残な皆殺しの戦いである」

陸軍はアッツ島守備隊の救出も要請していたが、海軍が渋り結局キスカの方に注力(アッツは見捨てる)という事になったという「奇跡」の裏側。
地底獣国

地底獣国