太平洋奇跡の作戦 キスカの作品情報・感想・評価

「太平洋奇跡の作戦 キスカ」に投稿された感想・評価

エンターテイメント色の強い戦争映画。
戦闘シーンも円谷英二が特撮監督をやってるだけあって、おどろおどろしくない。
どちらかというとワクワクするね。
戦場の兵士達も和やかで安心して見てられるし、
戦争映画が苦手な人にオススメかな〜
ストーリーもシンプルでわかりやすいし。
chie

chieの感想・評価

-
松岡圭祐さんの『八月十五日に吹く風』を読んでこの映画にたどりつきました。

終戦二年前に行われたキスカ島撤退作戦を描いています。
戦うことも血を流すこともなく、アメリカにも見つからずに5200名もの兵を撤退させ、奇跡の作戦と呼ばれています。
でも、それはただ偶然が重なっただけのものではなく、司令官である大村少将(史実は木村昌福)の的確な判断と救うという強い想いが成功させたものだとわかります。
特攻や玉砕などという言葉が思い浮かぶこの時代に、人命を何よりも大切にしていた人がいたことを知れてよかった。

手を振る兵隊さんに涙が…
目頭が熱くなるってやつです。
やっぱり生きてこそですよ!!

特撮は円谷英二監督!
さすがすぎます!本物みたいにかっこいい!

このレビューはネタバレを含みます

・ノーラン版の「ダンケルク」が記憶に新しいなか、日本でも終戦2年前に太平洋のキスカ島に取り残された日本守備軍役5,200人を撤退させる様子を描いた作品が1965年に作られていた
・アッツ島での撤退が失敗してのキスカ島の作戦なので、政府や島にいる兵士たちが玉砕覚悟の空気と対比した大村海軍司令官(三船敏郎)の静かながら熱い想いが際立っていた
・島を次々と爆破する特効が当時としてはかなりの迫力で作られてて、他でも海を並ぶ艦船のショットなど流石の円谷英二
・先に潜水艦で人を送って作戦を伝えたり、天候に応じて航路を変更したりと敵に見つからずに近づく戦略面で見ても面白かった
ぺん

ぺんの感想・評価

4.3
日本映画屈指の撤退戦を描いた作品。
激しい戦闘描写はなく、会話劇が多いものの、円谷の特撮が鬼気迫る出来で緊張感を盛り上げてくれます。

玉砕や無謀さで兵を無駄死にさせる印象の旧日本軍が、命を救うための作戦も行っていた。
なかなか知ることのない歴史。
登場人物は史実を元にした改変があるようだけれど、三船敏郎演じる大村少将の頼もしさが良い。

キスカ島にいた元将校の監修があったのも重要。
作戦成功万歳というわけでなく、撤退は多大な犠牲の上に成り立っていたことも描かれており、話の展開にも説得力がある。
特典映像のインタビューも聞きごたえがありました。
erigio73

erigio73の感想・評価

4.2
三船敏郎が出て来た途端に声でわかったが、最初は桑畑三十郎か、菊千代が軍服着てるようにしか見えなかった。ところが映画が終わる時には海軍将校にしか見えなくなった。作戦が成功したとは言え、既に奪われていた命や作戦遂行にあたって失われた命を思う三船敏郎の痛切な表情がたまらない。映画自体はハラハラドキドキ、まるで「恐怖の報酬」。アッツ島がアリューシャン列島にある島だったことを恥ずかしながら初めて知った、いわんやキスカにおいてをや。昭和18年の作戦であれば、その後また徴用されたり海軍兵であれば戦死した人も多かったのでは。
TsutomuZ

TsutomuZの感想・評価

3.7
東京オリンピックを終えた平和国家日本での戦争映画はかくあるべきというプロパガンダ映画と揶揄したくなる藤田進と円谷英二の過去。
Catman

Catmanの感想・評価

5.0
素晴らしい!!!!
「ダンケルクも良いけど先ずはキスカでしょ」的なコメントを散見していたので、じゃあってんで観てみたら、もうめちゃめちゃ良かったです。こんな傑作を今まで見逃していただなんて、あぁ恐ろしい。
大村司令官と秋谷司令官が対面するシーンは本気で泣けます。演出・役者・映像・音楽・編集、 全てが良い。『特技監督 円谷英二』のクレジットに胸踊ります!



先ずキスカ島撤退作戦そのものが尊い史実なんだけど、過度に美化せず感傷的にもならず作戦の成否にテーマを絞ってテンポ良く100分強の尺に纏め上げた演出と編集のセンスが凄くイイ。緊張感の中にユーモアも忍ばせつつスペクタルな見せ場もある緩急巧みなストーリー運びも見事。
三船が演じる大村司令官は戦争映画にありがちな有能過ぎる上司ではあるものの、その演技とカリスマ性はもう流石と言う他ありません。オーラ半端無い。山村聰とのコンビネーションも貫禄&安定感充分。二人とも良い声してますな。声と言えば、矢島正明のクールな名調子によるナレーションも本作の萌えポイント。役者陣は他にも準主役級から端役まで、皆それぞれ印象に残る名演。登場人物が多いのに散漫になっていない。
團伊玖磨の音楽も決して扇情的になり過ぎず、主題曲のキスカマーチは本作全体のポジティブなムードを高めていてグッジョブ。
円谷英二による「特撮」は、特に海のシーンではモノクロ映像との相性が良くって、濃霧の中から浮かび上がる戦艦の姿は非常にドラマチック。島に最後まで残った二人が基地を後にするシーンは、カメラアングルから爆発するタイミングまで完璧で唸りました。当然ながらCG合成は一切無いわけです。撮影は全般的に素晴らしく、白と黒、陰影のコントラストを強調した美しいカットや、海岸に集まる大勢の兵士を捉えるロングショット等々、豊かな映像表現に感動しまくり。あぁ劇場で観てみたいなぁ!
【あなたはご存知でしたか?】

最近、「ハクソーリッジ」「ダンケルク」と立て続けに『命を救う』ことにスポットを当てた、いわば今までとは視点の違う戦争映画を観ました。
戦争とは何だかんだ言っても「敵を殺す」ことが目的(使命)であり、そこに「一つの命の尊さ」は茶碗の米粒一つ一つに名前を付けて呼ぶくらい埋もれた話になってしまいがちですが、そんな中でも「勝つ」とか「倒す」とかそんなことじゃなく「人としての倫理観」、「失ってはいけない人としての正義」を貫いた人達がいたんだということを正面から言える時代になったことに意義があるんだなと感じました。

以前、南海キャンディーズの山ちゃんのラジオ番組で映画評論家の町山智浩さんが「日本がアメリカを占領したって話は知ってますか?」という話をしていました。
確か「ダンケルク」の紹介をしていたときだったと思います。
恥ずかしながら、その件は初耳だった僕はラジオに聞き入ってしまいました。

第二次世界大戦の終盤、日本はアラスカの一部「キスカ島」を占領します。アメリカ軍にとっては、そこを日本軍の起点にされると一気に本土まで攻め込まれる恐れもあるため、相当本気で取り返しに来ていた事は想像に難くありません。
方や、占領はしたものの兵隊のみならず物資や食料などあらゆる面で不足していた日本軍は日に日に追い詰められていきます。

ここで、従来の戦争映画の趣で考えてみます。
前述の「ハクソーリッジ」「ダンケルク」のみならず「プライベートライアン」などでもあったように、欧米の映画では「兵士の命」にスポットを当てた作品も結構あります。それは単に視点を変えたということではなく、欧米人の価値観が色濃く反映されているからだと思うのです。
戦争映画を観ていてよく感じるのですが、彼らは「帰る家」があります。いわば戦場は「仕事場」であり戦争が終われば家に帰ります。彼らが戦う理由は「星条旗」のためと同時に「家族の為」でもあるわけです。
それが何を意味するか。
それは我が家に「生きて帰る」ことが前提なのです。
だからこそ1兵士の命であっても大切にするのです。よくあるシーンで瀕死の重症を追った兵士の傍らで聖書の一文を語りかけるというのがありますが、そういうことなのです。

では日本軍(のイメージ)はどうなのか?
一言で言えば「お国の為に玉砕」ですよ。
彼らだって家族も家もあります。だけど、それは決して表に出してはいけない。
戦争に勝利してもいないのに家に帰るという事は「生き恥を晒す」にも等しい行為とされるのです。そして、生き恥を晒すくらいなら潔く死を選べと。
それはまるで日本古来の武士道精神に則っているかの如き「死生観」の曲解に他ならないのですが「お国の為に命を捧げてこそ帝国軍人である」という狂信的な思想を徹底的に叩き込まれるため、極限の状況に陥ったときに「生きるため」の選択肢ではなく、「どう死ぬか」という方向に進んで行くことしか許されませんでした。

以前、「永遠の0」という作品で宮部久蔵という人物が一人で命を守る戦いをしていたという事が描かれていましたが、これが事実だったかどうかは別にしても「個人」なんですね。異端であったとしても、「生きる」という選択肢を持つ事は、あくまでも「個人」的な考えでしかありえなかったんです。

そういう今までの前提を踏まえつつ今回の映画が凄いと思った点、それは「日本軍」が兵士の命を救うために決死の救出作戦を敢行したという事でした。
個人的動機や衝動的な行動ではなく、日本海軍が可能かな限りの戦力を割いて、既に制空権、制海権をアメリカに握られているキスカ島で孤立している日本軍の守備隊5,200名を一人残らず救出したのです。しかも事実です。

三船敏郎はやっぱりカッコいい。だけどカッコいいだけじゃなく異端児的な大村少将役を見事に演じていた。従来の軍のルーティーンや軍国主義的な精神論には決して靡かず、ただ作戦成功の為のプロセスだけを頭に描く「クレバー」であり、かつ「熱いものを内に秘めてもいる」という難しい役を完璧に演じていました。

あの戦時中にあって、日本軍だって命の尊さをわかっていたんだという事が知れただけでもこの映画を観た価値がありました。
久々にモノクロ映画を観ましたが生き生きとした映像で全く気にならない140分でした。
お薦めです!
Tak

Takの感想・評価

4.0
日本版「ダンケルク」と勝手に決め込んでレンタルしてみた。
「キスカ」「アッツ島」共に耳にした事はあったが、実際の場所は知らなかった。
50年以上前の作品だけど、イヤイヤ!なかなか!充分な見応えだった。感動した!

昭和18年7月。終戦まで二年。キスカを脱出した5200人の内何人が無事終戦を迎えられたのだろう。
Yasu

Yasuの感想・評価

4.5
日本版『ダンケルク』

特撮パートが凄いと聴いていたが、ここまでとは。

中丸忠雄が静かな、でも熱さを秘めた将校をやってたのがとても良かった。
ストーリーもハラハラさせて観やすい。
>|