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これが私の⼈⽣のlovepeaceのレビュー・感想・評価

これが私の⼈⽣(2024年製作の映画)
3.3
カンヌ国際映画祭の「監督週間」作品を上映する「カンヌ監督週間 in Tokio」
オープニング上映を観賞。昨年57歳で逝去したソフィー・フィリエール監督の遺作で、撮影後に遺族が完成させた作品。今回の上映にあたって、監督の娘アガーテ・ボニゼールさんと息子のアダム・ボニゼールさんが来日していて、上演後にトークショーもありました。

とにかく主演女優さんの演技力がよい。だらしない身体も表情も愛すべき中年って感じ。
ただ若い人たちが見た時に、この年齢の現実ってもう少しシャンとしてるよ安心してって思う、個人差はあるだろうけど。

淡々とした中に面白みがあり、フランス語が分かれば韻を踏んだ表現も楽しめたんだと思う。
終盤まで、この映画で何か得られることってそうないのかな。と思っていたけど、監督の家族が引き継いだ作品だということでより深みが増した気がする。
人生の中で自分の場所が、この小さな美しい景色の場所なんだ。そういうものなのかもしれない。

トークショーのフランス語通訳さんがとても良かった。
監督が家族に作品を託す時に「同じ羅針盤を持つ家族の彼らだから任せられる」といったエピソードを訳す時に少し声を詰まらせてられて涙ぐんだ。
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