津軽系こけし

ホビット 決戦のゆくえの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

ホビット 決戦のゆくえ(2014年製作の映画)
4.2
指輪物語、ここにあり


LOTRシリーズのスピンオフ「ホビット」三部作が最終章。相変わらずの長尺ぶりを構えて財宝めぐる攻防戦を、てんこ盛りのCGと悪夢的物量で駆け抜ける。

LOTRの最終章といえば私にとっては「王の帰還」にてあまりの合わなさで頭痛に襲われた記憶が鮮明である。前作「竜に奪われた王国」がすこぶる好きだっただけに、その続編たる今作への上がりすぎる期待と、頭痛再襲への危惧との板挟みで意味不明な感情の中視聴に至った。

スマウグのかませ感に若干の物足りなさを感じつつ、最終章に申し分ないスケールと面白さを備えた作品であった。トーリンの失墜を軸に据えた戦争ドラマは、LOTRのキラキラ感とはいい意味でかけ離れてた。LOTRへの暗い布石を残しつつも優しい結末を迎えたので、エンディングに入るとシリーズをめぐりおえた充実感を味わえました。正直これはLOTR→ホビットの順番で観て大正解。

しいていうならオークやスマウグ、サウロン側のストーリーが明かされずじまいな点が心残りではあるものの、充実したシリーズを味わえた。いつか子供ができたらこの物語を語り継いでゆくのも一興かもしれない。ね
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