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仮面ライダーJのmitakosamaのレビュー・感想・評価

仮面ライダーJ(1994年製作の映画)
3.2
ついにやってしまった。ライダー巨大化。
石ノ森も頑なに反対し、雨宮も乗り気じゃ無かったらしいが、プロデューサー様の意向で押し切ったらしい。
ウルトラマンの様に巨人化したらライダーのアイデンティティは無くなると言うのはわかるやね。

でもぶっちゃけ前作ZOより面白いと思う。というか映画として成立してる。
やはり脚本に上原正三が入ってるのが大きいのでは。

割とナレーションも多いけど50分の中編なら多少は説明があった方が話が展開する。
また人語を話すバッタのベリーが出てくるが、こいつも良い説明キャラになってる。こういうマスコットキャラを入れ込んで展開をわかりやすくするのは賢明だと思う。

フォッグという(宇宙から来た?)生命体が地球生物を餌にするため襲来。一人の少女を生贄にして怪人の大量繁殖を試みる。
フォッグ側にハチ女・トカゲ男・コブラ男と初代ライダー怪人のリメイクが登場。この辺は雨宮デザインの真骨頂。特にハチ女は絶品ですな。

それを阻止するの仮面ライダーJは地球の精霊によりよみがえったいう設定。
極めてエコロジカルな設定だけど、それ故に根本的な「仮面ライダー」のキャラと相容れないよなぁ。「仮面を被るオートバイ乗り」だよ。
実際に怪人のクオリティがリアリスティックに上がってるのでライダーの存在があの世界観で一番浮いてるわ。

巨人化は映像的には良くできてる。ミニチュアの作り込み・ライティング・アングル・構図と全てすばらしい。

巨人化の是非はハッキリ言って割とどっちでも良いんだー。
むしろ真・ZO・Jが各々単発で終わったことの方が不満だよ。せっかく世界観をリセットしたなら、そこから広げないと。
その不満はクウガで平成ライダーが幕開けするまで解決しないんだな。
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