【第37回東京国際映画祭2024】
ガラ・セレクション
『Emmanuelle』
監督:オードレイ・ディヴァン
アジアン・プレミア
1974年に映画化作品が全世界を熱狂で包んだ官能文学の傑作「エマニエル夫人」を、ヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞した新鋭監督オードレイ・ディヴァンが、新たな解釈で現代に甦らせた作品。
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昨年から気になっていた東京国際映画祭、
今年こそはTIFFに行きたい!と思い立ち、『燃ゆる女の肖像』や『TAR』で特に気になっていたノエミ・メルランが主演ということで特に事前情報も無く観ましたが、まさかの官能映画でした!
愛≠セックス。
女性の性的欲望の解放が描かれる。
仕事で香港の高級ホテルの査定評価をしに来たフランス人女性が、そのホテルで出会うさまざまな人から影響を受けて自分自身の快楽と、心と体を解き放つ。
という感じでした…。
上映後のオードレイ・ディヴァン監督と湯山玲子さんのトークセッションでも答え合わせ的に言っていましたが、高級ホテルを評価することと、そのホテルから抜け出すということが自分自身の殻を撃ち砕くという意味でのメタファーになっていると感じました。
上映後のトークが興味深くて、実際に監督の声を観た後すぐに聞けることなんてなかなか無いので面白い経験でした。
1974年の『エマニエル夫人』の現代解釈版ということでしたが、
監督が、特に現代的にフェミニズムな視点で映画に取り掛かろうとしたら、逆説的なものになったという点が気になったので、旧作の方もさらに観てみたくなりました。
トークセッションで司会者の女性が、今までの映画は男性の性欲に対して女性が権力や暴力的に搾取されるものが多かったが、女性の性欲を主体として描かれた作品は初めて観たと仰っていてハッとさせられた。
「この作品は、身体を通じて心の旅路を描いた。観る人によって感じ方は人それぞれです。」という監督の言葉もとても良かった。
あとは、寝取られを通訳士さんがNetorareで訳して、監督が困った顔してたのが普通におもろかったです。ジャパニーズジャンルなのでしょうか?笑 固有名詞。