このレビューはネタバレを含みます
相変わらず難しめ
その中ではライトめ
黒沢清監督は役所広司のヤバさを早期発見している気がする
天才とは多方面に先見があるのだろうか…
役所広司の激昂と冷静さと優しさの使い分けが素晴らしい
激昂苦手だけどなんは自然。
泣き叫ばない演技がすごい…
作品の共通点としては生活音を強調してSEとして使う事が多い
それが不気味
洗濯機が回る音
風の音
食器が揺れる音
蛇口をひねる音
蓄音機を使うシーンの構図が美し過ぎる
太刀をもって癒せ…か
佐久間が錯乱するところから
❌がある件が怖い
ロングショットによるイカレたのかイカレでないのかよく分からない感じが怖い
実際に警官への尋問のシーンも
役所浩司対犯人のシーンも
狂気と冷静を行ったり来たりしているアンステイブル
なにより
ラストシーンこわっ
なんか謎の怖さがありつつ
え?????ここで終わるの????という一瞬の意味不明さ
引きでの動きが全て怖い
そこだけ3回見てようやく分かった
伝導されてたんですね
不快さがない恐怖
怨念とか理由付けが出来ない無秩序、無差別、無機質なものこそが真の恐怖なのかもしれない