龕裡

CURE キュアの龕裡のネタバレレビュー・内容・結末

CURE キュア(1997年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

赤い点滅と溢れた(漏れた)水は劇中において催眠の呼び水とされる。踏切のランプや高架下でのパイプ漏れ等々それは序盤から多く見られ、思えば映画の冒頭にも血を洗い流す水と点滅するパトランプが映っていた。また劇中ではまるで耳に水が入ったときの低音の耳鳴りような雑音と静謐な無音が繰り返されていた。映画の前半は催眠導入パートである。
映画の後半からは(具体的には間宮の家で猿のミイラを見て以降)、比較的丁寧に説明されていた前半とは違って、文江や間宮の記憶障害の如く連続性や説明が欠けていく。映画の後半は催眠の最中のパートである(タイトルや最後の「すべてを癒やせ」という旨の録音に基づいて治療パートと呼んでもいいかもしれない)。

取り敢えず着地点も考えずに言いたかった事だけ言ってみた。ともかく凄い映画だ。雰囲気がとにかく良い。
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