2025.03.11
(たしか)劇場で見つけた作品。
キャストや雰囲気的にもうザ・ミニシアターって感じの作品で、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズにも出演の伊澤沙織が出演ということで期待値は高め。
パンクバンド「ザ・ゲスイドウズ」のメンバーは、1stアルバムが全く売れなかったことで、マネージャーから田舎に移住して新曲を制作することを通達される。
ボーカルのハナコをはじめ、慣れない田舎生活に苦戦しつつも、やがて新曲のアイデアが降りてくる。
果たしてゲスイドウズによる田舎暮らしの行方はー!?
今作を振り返ってまず出てきたのは「よくわからない。」
しかしそれが今作のパンキッシュな雰囲気の理由であり、そしてゲスイドウズの音楽の結論の一つだと思うので、そういう意味では良かったのではないでしょうか。
とはいえちゃんと、新曲の産みの苦しみとかメンバー同士で創作性が合致した時の爽快感とかも、描写が独特過ぎていたものの、ちゃんと描かれていました。
冒頭にあったドキュメンタリーの顛末とか味噌汁の真意など、描いて欲しいものも他にありましたがノリと勢いにまんまとしてやられましたね。
作中で重要だった音楽についても、序盤の演奏は素人耳で聴いても分かるくらい拙いものでしたが、中盤以降演奏のレベルがグッと上がったことが分かるような仕上がりでした。
どんな過程で曲が生まれたのかを知っていたからこそ、エンドロール中の主題歌にも体がノってしまいますね。
ちょいちょい正論かましてくるおばあちゃんも言っていましたが、技術や芸術について疎くても、まだこの世にないものを新しく生み出せるというのはそれだけで凄いというのはよくわかりますし、それが十分伝わってくる内容でした。
ハナコを演じた夏子のビジュがアニメチックな感じがして好きになりそう。
遠藤雄弥と斎藤工の使い方が贅沢過ぎました。
伊澤沙織の出番は少なめでしたが、田舎のギャルがまぁ似合うのなんの。